花粉症だと思っていたのに「これも更年期？」48歳女性を救った解決策とは

「急に花粉症になってしまった」

「最近、花粉症の鼻炎が悪化してつらい」

など、40～50代になり、こんな悩みがありませんか？

日本の女性は平均的に50歳頃に閉経を迎えることが多く、閉経を挟んだ前後5年間は「更年期」と呼ばれています。

この時期は、ホルモンバランスの影響で、さまざまなからだや心の不調に悩む女性が多いです。
更年期のホルモンバランスの乱れは「花粉症」などのアレルギー症状を引き起こすことがあります。

今回は、更年期女性の花粉症の改善法について「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。

ひどい花粉症……40代後半で急に発症！

きみこさん（48歳）は、今年になって急に花粉症の症状が出始めて困っていました。

「生まれてこの方、花粉症とは無縁だったのに、今年の春から急にひどい鼻炎症状や目のかゆみが出るようになってしまったんです」

花粉症に悩む人が周囲に多いなか、自分はなんともなかったので得した気分でいたという、きみこさん。

「花粉症の時期だって今までずっと何もなかったし、私が花粉症になるはずがないわ！ きっと風邪をひいてしまったんだろう」
自分が花粉症とは認めたくないきみこさんでしたが、続く症状に

「もしかしたら……」

と思うようになってきました。

この年で花粉症初体験……こんなにつらいなんて（泣）

48歳で初めての花粉症を体験したきみこさんは、アレルギー症状のつらさでぐったりする毎日を過ごすようになりました。

「くしゃみや鼻水が出る、目がかゆいというだけでなく、だるさや眠気などいろいろな症状が次から次に出てきて……花粉症がこんなにつらいとは思いませんでした」

さらに、加齢による疲れやすさやめまいも重なり、きみこさんはついに寝込んでしまいました。

更年期はアレルギー症状も強くなりやすい！

市販の鼻炎薬や花粉症専用マスクなどでなんとかしのいでいたものの、薬で眠くなる、口が渇くという副作用が強くて困ったきみこさん。

セルフケアの限界を感じて近所の耳鼻科を受診しました。

「先生、今まで花粉症の症状なんて全然なかったのに、急に発症して、しかもかなり重症なんです……こんなことあるんですか？」

すがるように尋ねるきみこさんに、医師はこう説明したそうです。

「そういうこともあります。とくに更年期の女性はアレルギー症状が強く出やすいんですよ。漢方では花粉症を体内の水分バランスの異常ととらえます。漢方でバランスを整えていきましょう」

処方された漢方薬は当帰芍薬散（とうきしゃくやくさん）。

血を補い巡らせ、体の中の余分な水を取り除く漢方薬です。

むくみや冷え、貧血気味の方によく使われます。

「まさか更年期と花粉症が関係があったなんてびっくりです！ 漢方薬を毎日飲んで、症状がひどい時には処方された抗アレルギー薬を飲むことで花粉症もだんだんと落ち着いてきました」

漢方薬を飲み始めて、花粉症だけでなく疲れやめまい、冷えも軽減して体調がよくなったと大喜びの、きみこさんでした。

「根本的に花粉症を改善したい」人には漢方がおすすめ

更年期になると、女性ホルモンの減少により自律神経が乱れて免疫のバランスが崩れることにより、花粉症が悪化したり、突然発症したりすることがあります。

「つらい花粉症から解放されたい」
「花粉症になる体質を改善したい」

という方には、漢方薬がおすすめです。

漢方医学での治療法は、症状そのものを抑える方法と、花粉症になりやすい体質を改善する方法の2に分かれます。

これは花粉症に限らず、多くの症状にも共通するアプローチ方法です。

具体的には、鼻水や鼻づまり、くしゃみなどを治す漢方薬と、アレルギー体質を改善する漢方薬となります。

漢方薬は日本産婦人科学会などでも、更年期の不調の改善に推奨されています。

また、内科や耳鼻科で、自然由来の花粉症の治療薬として使われています。

漢方薬は不調の改善と根本的な体質改善を目的としているため、花粉症以外の月経痛や冷え、疲れといった不調も同時に改善することができます。

自然成分がからだにやさしく働く漢方薬なら、毎日のむだけで、お悩みの症状の解決と、根本的な体質改善を目指せるでしょう。

更年期の花粉症の悩みには、以下の漢方薬がおすすめです。

＜更年期の花粉症におすすめの漢方薬＞

• 当帰四逆加呉茱萸生姜湯（とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう）：冷えや頭痛、月経痛も気になる方に。
• 荊芥連翹湯（けいがいれんぎょうとう）：鼻づまりや鼻炎、ニキビも気になる方に。
• 補中益気湯（ほちゅうえっきとう）：疲れやすさや食欲不振も気になる方に。

漢方薬を選ぶ際は、ご自身の体質や状態に合っていることがとても大切です。

うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。

どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるためには、専門家の力を借りるのがおすすめです。

漢方薬局や病院へ足を運ぶのは敷居が高い、対面では相談しにくいという方は、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。

AI（人工知能）を活用したオンライン漢方サービスなら、気軽に漢方の専門家に相談できます。

お手頃価格で個人に効く漢方を見極め、自宅に郵送してくれますよ。

更年期の花粉症から抜け出そう！

40代になって急に始まったり悪化した花粉症は、更年期が原因かもしれません。

ひとりで悩まずに、専門家に相談してみませんか？

漢方薬でからだの内側からバランスを整えて、更年期も元気に過ごしていきましょう。

＜この記事を書いた人＞

あんしん漢方（オンラインAI漢方）薬剤師　清水みゆき

漢方薬・生薬認定薬剤師 JAMHA認定ハーバルセラピスト製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中です。