イライラが止まらない!ホルモン治療したいのに「あなたはできません」と言われ…【100人の更年期#71】前編

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閉経の前後5年を一般に、更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は50歳なので、45-55歳の世代は更年期に当たる人が多いもの。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。

私ってもう更年期なの?みんなはどうなの?

オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)

【100人の更年期#71】

マユミさん 51歳

不妊治療のため会社を退職。42歳で授かった子どもと夫の3人暮らし。昔からPMSの症状がありホルモンに関する勉強やセルフケアをしていた

 

47歳。生理前だけだったイライラが四六時中に

はじめまして。都内の会計事務所で経理をしている51歳のマユミです。長く経理事務の仕事に従事していましたが、不妊治療を始めるタイミングで会社を辞めました。無事に出産して子育てが一段落した現在は、別の会社でパート勤務をしています。

 

私は若い頃からPMS(月経前症候群。生理の3~10日前に起こる心や体の不調)があるので、メディカルアロマやハーブを取り入れたセルフケアをしていました。生理前は気分が不安定になり、イライラすることが多いため、その期間には大事な会議やイベントを入れないようにするなどの対策もしていました。

 

その対策も、47歳の終わりごろから通用しなくなってきました。生理前だけだったイライラや気分の落ち込みが、生理が始まっても治まらなくなり、そのうち生理中でなくてもイライラするようになりました。

 

同時に、倦怠感がひどくなりました。だるくて頭がまったく働いてくれず、料理すらままならなくて。献立を考えることができず、料理の作り方も分からなくなるくらいぼーっとしてしまうので、次第に出来合いの料理を買って済ませるようになりました。

 

体調の異変に気付かせてくれた息子のひと言

息子が楽しみにしていた週に1度の手作り餃子も作れなくなり、市販の餃子を出したある日、息子が「最近、手作り餃子作ってくれないね」と残念そうにつぶやいたんです。このひと言で私はハッとし、自分に何か異変が起きていると思いました。そういえば、息子の好きなコロッケも作っていない。そればかりか、大好きだった友人とのホームパーティさえ、おっくうになってしまい何カ月もやっていない。

 

PMS対策について勉強してきた関係で更年期の基礎知識があった私は、すぐに更年期症状の可能性を疑いました。このとき、48歳でした。

 

ホルモン治療ができる病院を探した。7院も回ったのに…

更年期症状の治療として知られるHRT(ホルモン補充療法)を受けたいと思い、私は婦人科へ行きました。検査の結果「補充するほどホルモン値が低くないのでHRTはできない」と言われました。

 

そう言われても、明らかに以前より気分が不安定ですし、常にイライラする感じは普通じゃない。私はセカンドオピニオン、サードオピニオンと婦人科を渡り歩き、気が付けば7軒の婦人科にかかっていました。

 

5軒目までずっと、ホルモン補充はできないと言われ続けました。そして6軒目では、ホルモン値の検査をしないまま、ホルモン補充用パッチを処方されました。ホルモン治療をしたかった私はすぐにパッチを貼りましたが、不正出血が始まってしまい、途中で断念しました。

 

その後、更年期治療の専門医のサイトをチェックしたり、更年期の本を読んだり、更年期の講習会に参加したりして、ただひたすら、コントロールできない苦しみから解放される方法を探し続けました。

 

そして、講習会で知った7軒目の婦人科でも、私のホルモン値はHRTをするほどではないと診断されました。事前に担当医の経歴や専門分野を調べ「この先生なら信頼できる」と思って受診しての診断結果に、私はやっと、HRT治療へのあきらめがつきました。

 

▶【この記事の後編】そして50歳、更年期離婚寸前に陥った…私たち夫婦を救った治療方法とは

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