それ本当に経費…?芸能人に見る5つの経費判断基準【元国税芸人】

会社員として仕事をしていると、自分のお金ではない“経費”で支払いをすることがあります。ものを買ったり、取引先と食事をしたり、どんなものが経費で落ちるかは社内ルールで決められていて、よほど杜撰な会社でない限り恣意的に使うことはできません。

ぼくのような芸人を含む多くのタレントは個人事業者で、会社員の方と比べれば、自由気ままに経費を使うことができます。自分が買いたいものを買い、好きなだけ接待をすることができます。

会社の経費と異なり、使えば使うほど自分の資産がへってしまいますが、咎める者はいません。しかし、テレビや雑誌などで見聞きすると、およそ経費にできないような支払いまで、経費にしているタレントがいるようです。芸能人がよくやっている、“経費にならない経費”を紹介します。

 

1・美容院

美容院で、カットをし、カラーをし、パーマネントをあて、ヘッドスパを受ける、そんな支払いを経費にしている方がいるようです。彼らは、「芸能人として身なりを整えるため当然のこと」と言って、領収書を切りますが、業務と直接関係のない場合は、経費として認められることはほとんどありません。

 

会社員でも学生でも家事手伝いでも、生きとし生けるものは、定期的に髪の毛を切り、鮮やかに染め、美しさを求めてカールさせます。美容院というのは、芸能人だけが通う秘密クラブではないわけです。そうすると、仕事のために美容院に通っているという主張は認められづらい。

 

ドラマの出演のため役柄に合わせた頭髪にしたとか、キャラクター作りのために不思議な髪色にしたとか、業務関連性が強く主張できない限り、経費にするのは芳しくありません。

 

2・海外旅行

友人のタレントと海外旅行に行って、航空券代、ホテル代、現地での食事やアミューズメントに使用したお金を経費にする方もいます。自分が休暇をとって海外に行っただけなのに、「海外に行き見聞を広めるため」「同業との親睦を深めるため」「パフォーマンスのため」などと言って事業に関係あると示すようです。

 

それくらいの論理では税務調査で対抗できません。調査官のおじさんたちは、そんなことを言われて「はい、それならいいですよ」とは言ってくれないのです。しかし、多くのタレントは迂闊なので、経費にしてしまいます。

 

3・服

「衣装だから経費」と、服や靴を経費にするのはほぼ100%のタレントがやっています。しかし、そのうちの何割かは、仕事で使う服と私服を分けていません。

 

そうすると、それをすべて経費で落とすのは無理があります。衣装は衣装、私服は私服とはっきりと分ける必要があります。逆に、「私服を紹介する番組」の出演のために私服を購入すると、その代金は衣装代として経費となります。

 

4・家賃

自分の住むマンションや家を、事務所として使っているとして経費にする方法は、多くの個人事業者がやっています。しかし、本当に事務所として使っているかは疑問です。

 

ただ住んでいるだけで、自宅で業務を行うのでしょうか。行っていたとしても、住宅の面積のごく一部を使っているだけではないでしょうか。それなのに、家賃の5割、7割、何を勘違いしたのかすべてを経費にする方もいます。

 

5・交際費

取引先や同業他社と交流し、知人を増やし、仕事に繋げるというのは素敵なことです。そのための飲食代は、交際費や会議費といった名目で経費にするのが一般的です。

 

しかし、多くの俳優やモデルやミュージシャンが、学生時代の友人と食事に行った、家族でファミレスに行った、好意を持っている異性とイケイケのレストランでシャトー・ムートンを開けた、そんな支払いを経費にしています。

 

 

上記のような支払いを経費にして確定申告をしても、申告書の提出時に注意を受ける、または、直されたりすることはありません。だから、そのタレントは「私は、▲▲も△△も経費にしたよ。余裕だった」とか吹聴して、おちゃめな申告をする仲間を増やしてしまいます。

しかし、数年後に調査官の目に止まり、税務調査が行われて、通常より多くの税金を払うことになるかもしれません。それでも、彼らはリスクを無視して、所得の圧縮のために多くの経費を計上します。先のことを考えるより、今、お金が欲しい。それが、タレントの生き方なのです。

 

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【編集部より】さんきゅう倉田さんが東京・渋谷で開催されるイベントに登壇します!

大人の税金教室 by さんきゅう倉田

2018年12月15日(土曜日)

19:30~20:20  2000円(100BANCHの方は0円)

定員40名

100BANCH 3F Garage 東京都渋谷区渋谷3-27-1
JR渋谷駅「新南口」から徒歩約2分

■たのしくわかりやすく税金をまなぼう■
元国税局職員 さんきゅう倉田です。特技は「反面調査」です。
このたび、100BANCHの中で税金のことがよくわからず困っている方に向けて、短い税金教室を催すことにしました。
当日はぼくの周りの変態たちもきてくれますので、交流タイムで仲良くなっていただければと思います。

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