パート、非正規なら貯蓄額より○○に注目?働き方別「全員貯まる」貯金法

「一年の計は元旦にあり」、貯蓄は計画が大切です。2019年はいくら貯蓄をしたいか、目標はいかがでしょうか。

せっかく目標金額を決めたら、効率よく達成したいですね。そこで大切になるのが貯蓄方法です。昨今はさまざまな働き方がありますが、貯蓄は働き方によって続けやすい方法があります。

今回は、働き方ごとに適した貯蓄方法をご紹介します。

 

正社員なら、毎月決まった額を先取り貯蓄

正社員として働いていれば、給与をはじめとした待遇は比較的安定しています。ほとんどの場合、月単位でのお給料の金額が決まっているので、勤続年数などに応じて有給休暇が取得するなどして実働時間が少なくなっても、毎月同じお給料が受取れるのは安心感につながります。

 

そのため、収支の予定が立てやすく、計画的な貯蓄がすすめられるでしょう。

 

そこで正社員の人にオススメなのは、財形貯蓄制度や自動入金サービスを利用した先取り貯蓄です。

 

財形貯蓄制度は、略して「ざいけい」と言う場合もあり、企業の従業員に対する福利厚生制度のひとつです。財形貯蓄制度がない企業もありますが、勤務先にこの制度があれば、ぜひ利用を検討しましょう。

 

財形貯蓄を始めると、給与からの天引きで貯蓄されるようになります。つまり、手取り給与はすでに貯蓄分を差引いた額なので、貯蓄を意識しなくても続けられるというわけです。

 

財形貯蓄制度がなければ、インターネット銀行などで利用できる自動入金サービスを利用するといいでしょう。

 

自動入金サービスとは、本人名義の他行口座から、毎月決まった日に、一定額を入金できるサービス。住信SBIネット銀行の「定額自動入金サービス」、ソニー銀行の「おまかせ入金サービス」、イオン銀行の「自動入金サービス」などがあります。

 

たとえば、給与振込のあるメガバンク口座から、住信SBIネット銀行に毎月1万円入金する、という手続きをしておけば、あとは勝手に毎月1万円ずつ住信SBIネット銀行に入金されて貯蓄できるという仕組みです。

 

貯蓄がなかなか計画通りにいかない原因としては、突発的な支出が必要になった時に、「今月は支出が多くなって貯蓄にまわせるお金がない」、といって貯蓄をしない月ができてしまうことがあげられます。

 

どうしても必要な支出の場合は、仕方がないこともあるでしょう。しかし、先月はバーゲンでどうしても欲しいものがあった、今月は親戚の結婚式、来月は家賃の更新がある、などの理由で貯蓄をしなければ、いつまでたっても目標の金額は達成できません。

 

強制的に貯蓄をする仕組みを作っておけば、あとは残りのお金でなんとかやりくりするようになれるのではないでしょうか。

 

お金がたまる仕組みづくりをしておくといいですね。

 

非正規、フリーランスは働けない期間に備える貯蓄を

非正規雇用やフリーランスで働いていると、自由度は高いのですが、給与などが不安定になりがちな点を心配する人も多いでしょう。

 

元気な時はしっかり稼げますが、病気やケガによる療養が必要になった時に、正社員で働く人のような保障が受けられない場合が多いことには注意が必要です。

 

正社員は社会保険として健康保険にも加入していますので、病気やケガによって仕事を休むことになれば、「傷病手当金」が受取れるようになっています。

 

傷病手当金は、病気やケガの療養のため、会社を3日続けて休むと4日目から受取れて、金額は給与の約3分の2です。最長で16カ月支給されるので、いざという時には助かる制度でしょう。

 

このような傷病手当金が、勤務先などの健康保険に加入していれば受取れます。また、国民健康保険の場合は、自治体によって受け取れる場合があります。そのような健康保険に加入していない非正規やフリーランスで働く人は受取れないので、自助努力で備えておく必要があります。

 

正社員は健康保険の保険料を給与から天引きされることで払っています。傷病手当金の保障が受けられない非正規、フリーランスの人は、収入から一定額をいざという時の保障のために確保しておくことが大切です。

 

貯めるには、自動入金サービスを利用するといいでしょう。収入が不安定になりやすいので、金額の設定は少なめにしておくほうが無理なく続けられます。

 

ただし、ふだんの暮らしのなかで節約ができたら、その都度貯蓄にまわすようにします。

 

インターネット銀行などコンビニのATMが無料で使えるなら、手軽に貯蓄ができていいですね。貯蓄は生活費などの決済口座とは別口座に分けておき、手をつけない工夫をしておきましょう。

 *編集部より・傷病手当金の支給条件について加筆しました。(2019・1・17)

パートなど、家計のサブ収入なら金額より割合で貯蓄する

パートタイムで働き家計の補助収入を稼いでいる、あるいは副業をして月数万円程度の収入がある、という場合、貯蓄額は一定金額で決めておくよりも、割合で考えることをオススメします。

 

サブの収入は、基本的な生活費にあてるためのものというよりは、ふだんの暮らしにプラスアルファのゆとりを楽しむためのものなのではないでしょうか。

 

それなら、収入が多い時には楽しみも多くなければ頑張りがいがありません。

 

収入の半分、あるいは30%など、自分なりに決めた割合で貯蓄をするといいでしょう。

 

貯蓄の目的が緊急予備資金などであれば、いざという時にすぐ現金として使えなければ困ります。しかし、サブの収入分は楽しみのために稼ぐもの、という位置づけであれば、デパート友の会の商品券や、旅行会社の旅行積立などを利用するのもオススメです。

 

デパートの商品券や旅行会社の積立は、現金化できないことがネックですが、利率にすると銀行預金よりずっとおトク。

 

ぜひ検討してみましょう。

 

貯蓄は、しっかり貯めて有意義に使うためにするものです。

 

まずは貯蓄の目的と目標額を決めて、将来のために貯蓄を始めてみませんか。

 

 

タケイ啓子

ファイナンシャルプランナー(AFP)。36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録FPパートナー

 

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