「はんご」ではない!「反故」の正しい読み方、知っていますか?
パソコンやスマホの普及により、漢字を書く機会が少なくなった昨今。実は聞き馴染みのある言葉なのに、その漢字を見て「え、これなんて読むの?!」と戸惑った経験がある人も少なくないはず。
そこで本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します。
「反故」と書かれていたら、あなたはなんと読みますか?
「反故」なんと読む?
「反故」とは
1 無駄に捨てる。
2 ないものとする。役に立たないものにする。引用元:小学館 デジタル大辞泉
という意味です。
例文には「用紙を反故にする」「中立条約を反故にする」などが挙げられます。ニュース記事などを見ていると、時折目にする漢字です。
ただ、「反故」の「反」の字に引っ張られて「はんご」と読んでいませんか?「はんご」と読むのは間違いです。
正解はこちら!
正解は「ほご」です。
古くは
- ほうぐ
- ほうご
- ほぐ
- ほんぐ
- ほんご
とも読まれていた「反故」。
いずれの場合も「はん」の読みではないので、「はんご」の読み間違いには今後も要注意です。
「反故」は漢語で、「反(ほん)」が「裏返す」、「故(ご)」が「使用済みの紙」で「書き損じた不要の紙」を表していました。そのうち意味が転じて
- 不要なものとして捨てる
- 役に立たないものとする
- 約束を破る
などの意味で使われるようになりました。
「反“古”」も「反故」と同様の読みと意味を表します。
また『精選版 日本国語大辞典』によると、かつては現在読まれている「ほご」ではなく、「ほぐ」が主な読み方とされており、「ほご」は比較的最近一般的になった言葉だと記されていました。
明治・大正期の国語辞書の多くは、「ほぐ」を主、「ほご」を従として項目を立てており、「ほご」の語形が一般的になったのは比較的最近のことである。
引用元:精選版 日本国語大辞典
日本語は時代とともに変化を遂げてきました。本来の読み方ではないものの、一般的に広く普及したことで定着した「慣用読み」の漢字なども多々あります。もしかしたら、これからも「反故」は語形を変えていくのかもしれませんね!
参考文献:瀬崎圭二監修, 『正しい日本語どっち? 500』, 平成28年5月20日, 株式会社 彩図社
スポンサーリンク