年収5000万円の人が「やめた」10のこと。ケチと合理性の分かれ目って?

収入が高い人は何も考えずにお金を遣って贅沢をしているというイメージがあるのではないでしょうか。ところが、年収が高い人ほど「無駄遣い」が減る傾向があります。

 

お金持ちは、お金を使うときになぜ遣うのかの考え方や軸を持ち、自分の生活に見合ったお金の使い方をしています。行動だけを切り取ると「ケチ…?」と驚く場合もありますが、大抵はその背後に合理的な理由があります。だからこそお金持ちになったのです。

 

日ごろFPとして個々の家庭の突っ込んだお金事情を聞く機会の多い私が、世帯年収5000万円以上の人たちと接して気がついた「お金持ちが共通してやっていないこと」を教えます。

1:見積りを比較しない

保険や車など検討する時には何社か見積りを取りたくなるものですが、高年収の人は見積りを各社からとって比較することは時間の無駄だと考えます。

 

たとえば保険に加入したいと思えば、周りの人達に聞き優秀な営業マンを紹介してもらいます。数百、数千円が安くなるよりも、信頼でき長くお付き合いができる営業マンから提案してくれた商品を購入する、つまりその道のプロに任せたいという考えです。

 

商品はサービスを含めて購入しているため、その後も相談やメンテナンスをしっかりしてくれる人から購入することで時間も労力も使うことなくベストな商品を購入できると考えるのがお金持ちなのです。

 

試しにこれから保険に入る機会があるなら、自分の周囲に相談してみてください。あなたがお金持ちでなくても、人のご縁はネットの見積もりより信頼できることに気づくはずです。

 

2:募金箱にお金を入れない

そもそもキャッシュレスなため、おつりを受け取ることががないのでレジ横にある募金箱にお金を入れることができません。

 

とはいっても高年収の方にはボランティア精神が高い人が多いものです。寄付は毎月定額で引き落としをしていたり、団体のホームページから単発の寄付をクレジットカードで支払うこともできるため、募金箱以外のところで寄付活動をしている人は少なくありません。

3:目標を立てっぱなしにしない

年収が高い人ほど、口を揃えて言うのが「時間を無駄にしない」です。

 

年収は関係なく1日が24時間というのは当たり前ですが誰もが同じです。その24時間のうち、睡眠時間以外の時間をいかに大切に使うかが今後の人生に影響するといっても過言ではありません。

 

たとえば、何か資格を取ろうと考えたとき、最初に参考書を買うのではなく、試験日と合格に必要な勉強時間の概算を確認し、そこからスケジュールを具体的に割り出すのがお金持ち。

 

漠然とした目標に留めず、今すぐ実行すべきスモールステップに分解し、時間を確保してすぐに取り掛かるのが共通点です。このような予定調整能力と遂行能力の高さが「お金を稼ぐ基礎体力の高さ」です。

 

私自身にも言えることですが、目標を決めても何だかんだと理由をつけて、来週から始めようなど時間を有効に使わず後回しにすることも少なくありません。休日もダラダラ過ごすことはせずに時間を大切にし無駄に過ごさないといことは人生を左右する最も大切なことと考えます。

 

4:マイレージ以外のポイントを集めない

海外出張などでビジネスクラスで飛行機に乗る機会も多いうえに、買い物もクレジットカードを利用するためマイレージがたまりやすいお金持ち。あっという間に家族旅行ができるぐらいのチケット分くらいになるという人もめずらしくありません。

 

コンビニやスーパーなどでポイントカードを提示するだけでポイントがたまりますが、数十円のポイントをためるためにポイントカードを持ち歩くことで財布がパンパンになることは避けたいし、だからといってアプリに入れてアプリを起動させることも時間が無駄と考える人も。

 

ましてはスタンプをためるような紙のポイントとなれば、なおさら集める気にはなりません。スタンプ10個でドリンク1杯無料でもらうよりもポイントカードを持ち歩くわずらわしさと提示する時間は省き、次の行動にとりかかりたいというわけです。行動原理は「ムダな作業の省略」です。

 

5:現金を持たない

今はキャッシュレスが一般的になり、キャッシュレスが利用できるお店も増えたため更に現金を持ち歩く必要がなくなています。

 

現金を持ち歩かない理由としては、現金払いは時間がとられる、小銭でおつりをジャラジャラともらうとお財布が膨らみ、スマートではないという考えのようです。

 

今は女性が小さいバッグでもかさばらないコンパクトな3つ折り財布が流行っていますが、男性モノも多くでています。キャッシュレスを先取りしていた高年収の人たちにとって、買い物がしやすくなりやっと時代が追いついてきたとも言えるでしょう。

 

6:通勤で公共交通機関を使わない

専属の運転手がついている人もいますが、運転手がついてなくてもマイカー通勤するという人も多いでしょう。

 

公共交通機関を利用しないのは、単に楽したいというわけではないようです。高年収の人は移動している時間を休憩時間にあてるのではなく、自分の時間にあてます。車の中での移動時間は物事を考えたり整理したりする貴重な時間になります。

 

高年収となると、ジャッジしなくてはならない業務が多岐にわたり、考えることが山ほどあります。難しい案件ほど、自分だけの車中はもってこいの空間です。

 

また、高年収の方は秘書もいるなど職場では見慣れた知っている人達が取り囲んでいます。公共交通機関では知らない人が近くにたくさんいること自体が慣れない環境でストレスに感じる人もいるようです。

 

7:人のご縁を絶えさせない

高年収の人は複数回転職しているということはめずらしくありません。転職するごとに新しい人間関係を構築していきますが、前職で出会った縁を大切にします。しょっちゅう会うことはなくても、定期的に集まり現状の報告をしながら付き合いを継続させています。

 

高年収の人の周りは高年収の人が集まり、仕事に対する意識をはじめ情報も多く人間的にも魅力的で尊敬できる人も多く、会うことで刺激を受けて意識も高まるようです。

 

縁を大切にすることは、当然のことのようではあるものの、多忙でも時間がないからと何年も会わないということはなく「時間を作る」ということも有効的に時間を使っている人だからこそできるのではないでしょうか。

 

8:「おトクな買い物」はしない

お金持ちだから安物が嫌だということではありません。安物でも素晴らしい商品であれば購入します。ですが、高額な商品は作りが良いだけあって、長く大切に愛用することができます。

 

たとえば、天然木のダイニングテーブルは長年使い続けることで天然木の風合いが出てきます。ほかには絵画など高額で購入しても時間がたっても芸術品が衰えることはありません。

 

また、高級車を選ぶ人が多いのは、高級車に乗って自慢をしたいというわけではありません。

 

デザインが気に入っているのはもちろんですが、性能の良さ、さらには車のディーラーのメンテナンスやアフターケアなどサービスを含めて選んでいるため高額に見合うほどの満足度が高いというわけです。

 

9:イベントごとにはお金をおしまない

家族、恋人、友人、仕事仲間のお祝いごとにはお金をおしまず盛大に盛り上げます。

 

ただ単に高級店で食事をし高級なプレゼントをすればいいというわけではなく、選ぶお店、プレゼントにしても相手がどうしたら喜んでくれるのかを考えたうえで、お金をおしまず準備します。

 

お金持ちだから当たり前にできるというわけではなく、準備するためには大切な時間も使うわけですから、イベントには全力で準備し、主役はもちろん参加した周りの人達もハッピーにすることで、自分もハッピーになります。相手をもてなす気持ちは特別に大切にしていることだと感じます。

 

 

10:衝動買いをしない

 

「ご贔屓」「出入りの店」があるのもお金持ちならではです。

 

身に着けるものや洋服などをネットで気に入ったからといって衝動買いをしててしまい、いまいち気に入らなかったなどの失敗をするということがありません。なぜなら、購入すると決めているブランドやお店があるからです。

 

自分がいつも購入するブランドなら、質が良いのはもちろんのこと、自分のサイズに合ったものがあるため購入して失敗することがありません。

 

また、人のご縁も大切です。我々庶民でもよく行くお店ならスタッフと顔見知りになりますが、彼らはシーズンごとに「いちばん似合うもの」を提案してくれるパーソナルスタイリストとして活躍させるのがお金持ち。服のお手入れ方法や着こなし方、バッグやアクセなら修理やクリーニングの方法など、細かな相談もしています。

 

年収に関わらず、ご紹介した「やらないこと10」と共通していることもあると思いますが、高年収の人は、時間とお金の遣い方にもポリシーがありしっかりしている様です。自分の収入に見合った行動やお金の遣い方にしっかりとしたポリシーを持つことで、無駄なお金の遣い方を避けることができます。あらためてお金に対する向き合い方を考えてみるのもいいかもしれません。

 

今関倫子
ファイナンシャルプランナー
外資系保険会社勤務中に、AFP資格取得後、独立系FP事務所に転職。ファイナンシャルプランナーとして活動し、女性を中心に年間のべ200件以上のマネー相談、執筆、講演など多くの経験を経て独立。現在は個人マネー相談、執筆、講演を中心に活動中。

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