「のち」ではありませんよ!「乃ち」の読み方、知っていますか?
普段よく耳にしている言葉であっても、漢字で表されるとなかなか読めないもの。
そこで本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します。
「乃ち」の読み方、知っていますか?
「乃ち」の読み方は?
2020年4月から放送中の、朝の連続テレビ小説『エール』(NHK総合)で、中村蒼さん演じる村野鉄男の幼少期のあだ名が「乃木大将(のぎたいしょう)」でしたね。それから「貴乃花」や「木村文乃」など、名前や苗字、地名に使われているのをよく見かける「乃」。
ですが、「乃ち」の読み方は「のち」ではありません。
「乃ち」とは、〇〇〇ち、接続語です。
正解は…
正解は「すなわち」です。
「乃ち」は
(接続語)
①言い換えれば。とりもなおさず。
②(多く「…ば」を受けて)そのときは。つまり。(名詞)
①そのとき。その途端。
②その頃。当時。(副詞)
①即座に。すぐに。
②とりもなおさず。つまり。出典元:三省堂 大辞林第三版
を意味します。
「すなわち」には「乃ち」の他に、
- 則ち
- 即ち
と書くこともできます。合わせて覚えておきましょう!
「すなわち」の豆知識
「則ち・即ち・乃ち」とさまざまな漢字で表すことができる「すなわち」ですが、実際にはひらがなで表記されることがほとんどです。とはいえ、「すなわち」に当てはまる漢字は複数個あります。それぞれの「すなわち」が表す意味について調べてみました。
すると「乃ち」は
①そこで。そうしてから。やっと。
②しかるに。かえって。意外にも。引用元:すなわ-ち|言葉|漢字ペディア
「則ち」は
そうすれば必ず。「願えば―叶(かな)う」
引用元:すなわ-ち|言葉|漢字ペディア
「即ち」は
言いかえれば。とりもなおさず。「国の主権者―国民」
引用元:すなわ-ち|言葉|漢字ペディア
とありました。
接続の助字としての「すなわち」は「乃ち」が表します。
そして「則ち」と「即ち」はそれぞれ、限定的な意味をもっていました。特に「則ち」は、「〜すれば」「〜ならば」という上の句に、「当然の結果」として起こる下の句をつなげる際に用いられます。
といっても、日常的に使われるのはやはりひらがな表記の「すなわち」ですから、絶対に使い分けなければならないわけではありません。「漢字によって意味合いが変わるものなのだなあ」と面白く思っていただければ幸いです。
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