袋に入れて放置するだけ。超美味な味噌が自宅で作れてびっくり!

2017.01.22 FOOD

「手前味噌」という言葉があります。自分の家で作った味噌の味を自画自賛するという意味なのだそうです。昨年、「手作り味噌」の講座の抽選にはずれてしまい、悲しみのあまり自分でやろうと作り方を検索してみたところ、どう見てもものすごく簡単。

いやいや、日本が誇る発酵調味料の味噌ですよ、そんなに簡単なわけがないでしょ?と試しに(1年がかりで)作ってみたら、本当に「これはまず誰も失敗しないだろう」という簡単さ。今年も作ったので、ご紹介します。

ぬか漬けはだいたいカビがきて廃棄になる私も、味噌は基本的な殺菌にさえ注意すれば今後ずっと大丈夫な気がするくらい大丈夫!

狭いマンションでも放置さえできればOK

手前の白が今週作ったもの、後ろの茶色がそれを1年寝かせたもの。何もしないで放置しておくだけで、このように勝手に味噌になってくれるのです。本当にびっくりします。

味噌や梅干しを漬けるとなると、まず専用容器を買ってこないと!とスタートがおっくうですが、ご覧のとおり(味は劣るのかもしれませんが)ジッパーつきビニール袋でも何とかなりました。味噌ビギナーはとりあえず失敗してもくやしさのないビニール袋でのデビューを強くおすすめします。

ポイントは、冷蔵庫でも押し入れでもなく、温度が一定して直射日光の入らない部屋の片隅にひたすら放置すること。ビニール袋のおすすめポイントは「カビがはえていないか」を常に手に取って確認できるところです。たまにヘンなことになっていないかチェックしてください。

夏場はお味噌特有の甘い発酵香が楽しめますが、決して「臭い」「不快」ではありません。「ああ、私はいま味噌が熟成する過程を見ているんだな」と幸せになれる香りです。

材料は「大豆」「米麹」「塩」の3つだけ!

ここでご紹介するのは、米麹と大豆で作る関東スタイルの味噌です。米麹の袋の裏には大抵味噌の作り方が書いてありますから、まずはその通りに作ってみてください。私は昨年、近所で手に入りやすい「みやここうじ」200g×2袋、大豆400gで作りました。できあがり約800gですが、あっという間に食べてしまい、今年はこうじ1kg、大豆1kgで挑みました。

でも、さすがにでき上がり4㎏ともなると家庭の道具では無理。結果的に、麹2袋400gまたは3袋600g(=大豆も同じ量)で半年に1回作るのがいちばんだな、と結論づけました。

なお、麹を大豆の倍量使う「倍麹」にすると麹が優勢になり、カビにくいとも聞きます。麹の分だけ甘味も増しますから、より慎重に作りたい人はお試しください。

 

おおまかな作り方は……

 

1・豆を一晩水につけておく。

2・水をかえて4時間ほどゆで、煮汁を取り分け、熱いうちに豆をつぶす。

3・塩・米麹・煮汁を合わせてから、つぶした豆にまぜ、容器に移して半年以上保管。

この3ステップで終了。詳しいレシピは袋裏や文末からリンクしているサイトをご参照いただくことにして、以下では注意点だけお伝えします。

 

注意1・豆は2倍にふくらむので、必ず大きな鍋やボウルで戻す

私のように乾燥豆に慣れていない人は、豆を甘くみて上のようにちょうどサイズのボウルで戻しはじめがちです。が、大豆はおおむね2倍にふくらみ、途中で大変なことになります。余裕を持って大きなボウルや鍋で戻してください。

今回は結局パスタ鍋に移しました。戻し時間は大抵「一晩」と書かれていますが、一昼夜かけると確実です。金曜の夜に戻し始めて、土曜の夕方から豆を煮るペースです。

注意2・煮ると結構なあくが出ます。最初だけはつきっきりに

豆の種類や量にもよりますが、煮始めはかなりの量のあくが出ます。ちょっとびっくりするくらいの量です。都度すくって捨ててください。ひととおりあくを取り終わればあとは放置でゆでて大丈夫なので、最初だけは見張ったほうが。

注意3・雑菌が混入しないよう道具をうまく使う

梅干しを失敗したことがある人ならわかると思いますが、ちょっと消毒を怠るととたんにカビが生えます。味噌は煮沸しながら作るので、梅干しよりは雑菌が混入しにくいのですが、基本的に余計なものに接触させずにビニールに入れるほうが得策です。

ビニール袋漬けの利点は「容器を消毒しなくてもいい」点、そして前述のとおり「カビや異常がないかを常に見張れる」点の2つです。扱いやすいのは「大判」の袋で、冷凍対応の厚手のもの。カビを防ぐため、このあと平らに伸ばして空気をよく抜きます。大判に200g~300g分ずつ分けて保存すると空気が抜きやすいです。

熟成途中で袋から汁が漏れる可能性もあるので、何かしら容器にまとめておくといいでしょう。100均の水切りかごの下部分はこのようにちょうどよいサイズでした。

1年熟成した味噌。当初は白くてパサパサしていたのに、1年たつとこのように汁が出ています。

甘くて豆の味がみっちり、本当においしい味噌ですよ! みなさんもご自分の手前味噌をガンガン自慢してください!

 

詳しいレシピや手順は以下をご参考に!

伊勢惣(みやここうじ)/手作り味噌の造り方

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク