「でんぱん」ではありません!「伝播」の読み方、知っていますか?
普段読み慣れていない漢字に出会うと、「あれ…なんて読むの?」と戸惑ってしまうこと、ありませんか?
そこで本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します。
「伝播」の読み方、知っていますか?
「伝播」の読み方は?
「伝播」は普段の会話にはあまり登場しない言葉かと思います。でも「伝播」が意味する
1 伝わり広まること。広く伝わること。
2 波動が媒質の中を広がっていくこと。出典元:小学館 デジタル大辞泉
という様子には、馴染みがあるかもしれませんね。
さて、そんな「伝播」ですが、「播」に含まれる「番」の漢字につられて「でんぱ“ん”」と読んでいませんか?パソコンやスマホで「でんぱん」と打つと「伝播」と自動変換されることもありますが、本来の読み方は「でんぱん」ではありません!
正解は…
正解は「でんぱ」です。
「播」には
- 音読み ハ・バン
- 訓読み ま(く)・し(く)
参照元:播|漢字一字|漢字ペディア
の読み方があり、“広める”の意味をもつ「伝播」以外には
- 播種(ハシュ)
- 播植・播殖(ハショク)
- 播く(まく)
など、“まく”を意味する表現に用いられます。
「伝播」と「伝搬」
「伝播」を「でんぱ“ん”」と読んでしまう人は少なくありません。そのため、辞書によっては“でんぱん=伝播の誤読”と記載しているものや、“「ぱん」は「播」の慣用音”と記載しているものもあります(参照元:伝播(デンパ)とは – コトバンク)
また間違いやすい言葉に「伝搬」があります。こちらは「でんぱ“ん”」と読みます。
「伝搬」は
1 伝わること。また、伝えること。
2 波が伝わること。出典元:小学館 デジタル大辞泉
を意味します。先で紹介した「伝播」の意味とよく似ています。
『三省堂 新明解国語辞典第四版』によると、「伝搬」は「伝播」の誤読から使われるようになった言葉だと言われています。
- 「伝播」が「でんぱ“ん”」と誤読される
- その音を聞いた人が「伝搬」と誤記する
- 誤読されやすい「伝播」ではなく、誤記された「伝搬」が広まる
漢字の中には、正しい読み方ではないが広く普及したことで一般化した「慣用読み」のものも多々あります。言葉は時代とともに変わりゆくものですから、いつか「伝播」も「伝搬」も「でんぱ“ん”」と読む時代がくるかもしれませんね…!
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