「かんける」ではありません!「感ける」の正しい読み方、知っていますか?
日常生活でよく使う漢字であっても、送り仮名によってその読み方がガラリと変わってしまうことがあります。
本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します。
本記事で紹介するのは「感ける」です。「感想」や「感じる」などでおなじみの「感」ですが、なんと読むかわかりますか?
「感ける」の読み方は?
「感」の読み方と言われて真っ先に思い浮かぶのは「かん」なのではないでしょうか。しかし「感ける」を「かんける」と読むのは間違いです。
まずは正解を見てみましょう。
正解は…
「かまける」です。
「感ける」とは
1 あることに気を取られて、他のことをなおざりにする。
2 心を引かれる。感心する。共感する。出典元:小学館 デジタル大辞泉
という意味です。例文には「遊びに感けて勉強がおろそかになる」などが挙げられます。
日本最古の和歌集「万葉集」にも「かまける」が用いられた歌があるほど、古い言葉であり、元々は“心を引かれる。感心する。共感する。”の意味で用いられていました。「心を引かれて、感動する」の意味が転じ、現代では「気がとられて他のことを放ってしまう」様を表すようになりました。
誤用に注意!?
「感ける」が以下のように使われているのを度々目にします。
- すっかりかまけてなにもできなかった
- 仕事にかまけて飲みの誘いを断った
「心が引かれる」様子から「気がとられて他のことを放ってしまう」様に変わっていった「感ける」ですが、なので「すっかりかまけて〜」や「仕事にかまけて〜」のように「怠ける」や「言い訳にする」を表していることが多々あります。
ですが先の例文「遊びに感けて勉強がおろそかになる」のように、本来は「何かに気を取られて、もう一方がなおざりになる」を指す言葉です。
「かまけて」と「怠けて」は一文字違いですから、誤用されても意味が通じるような気もしますが…この機会に「感ける」を本来の意味で使ってみていただけると幸いです。
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