【魚漢字】「マツギョ」ではありません!「松魚」は何と読む?
カタカナで見ることが多いお魚の名前。実はよく食べている魚でも、漢字で書かれていると分からないこともありますよね。
そこで本記事では、「これってあの魚だったんだ!」となるクイズを出題します。
「松魚」は何と読むでしょうか?
よく知っているお魚ですよ。
その魚の見た目に由来して、この字が当てられています。
松の葉に似てチクチクしているというわけではありません。
ウロコが松ぼっくりのようだというわけでもありません。
松の木の年輪と、その魚が似ていたのです。
もっと言うと、魚は加工され、その切り口が年輪に似ています。
分かりましたか?
正解はこちらです。
「カツオ」です。
カツオ節の切り口が、松の木の年輪に似ていることに由来して「松魚」と書きます。
カツオ節といえば、縁起物の定番で、結婚式の引き出物などでもよく使われますよね。
これは、カツオを「松魚」と書くため松竹梅に見立てて縁起が良いという理由があります。
また、カツオ節には背側で作られる「雄節(おぶし)」と、腹側の「雌節(めぶし)」があり、ふたつがぴったりくっついて一対になることから、引き出物や結納で使われます。
他にもカツオは「勝魚」、カツオ節は「勝男武士」に通じるため、元気な子に育つようにと出産や端午の節句、七五三などのお祝いに贈られることもあります。
しかし、カツオを漢字で書くときには、「鰹」という字のほうが一般的ですよね。
カツオは古くから食用されており、干したものを「身が堅い」という意味で「堅魚(かたうお)」と呼んでいました。
この「堅魚(かたうお)」が後にカツオになり、そのまま魚の名前となりました。
「鰹」という字は、堅い魚から作られた国字です。
ちなみに、カツオ節を削ったものを「おかか」と呼びますよね。
その語源は、カツオ節は削る時に端からひっかくように削ることから「御掻き端(おかきは)」と呼ばれていて、そこから転じて「おかか」になったという説があります。
また、カツオ節の「カ」を繰り返した「カカ」に丁寧さを表す「お」を付けた女房詞(にょうぼうことば)という説もあります。
女房詞とは、室町時代に宮中に使える女房たちが使い始めた一種の隠語で、一部は現在でも用いられています。
「おかか」の他にも「お」+〇〇という形のものは多く、「おでん」「おひや」「おかず」「おなか」「おなら」などなど、私たちがいつも使っている言葉もたくさんありますよ。
参考:語源由来辞典
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