「ゆうかに」ではありません。「幽かに」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「幽かに」です。
「幽かに」の読み方は?
「幽」が用いられている言葉といえば「幽霊(ゆうれい)」。「幽玄(ゆうげん)」などもありますね。とはいえ「幽かに」を「ゆうかに」と読むのは間違い。正解が意外に感じられる人もいるかもしれませんが、正解は、常用漢字表外の読み方ではありますが、「幽」の訓読みです。
まずは正解を見てみましょう。
正解は……
「かすかに」です。
「幽かに」は
はっきりしないさま。ほのか。
出典元:かす−か|言葉|漢字ペディア
を意味します。
「幽」には
①かすか。おくぶかい。ほのか。うすぐらい。
②あの世。死後の世界。
③かくれる。ひそむ。とじこめる。出典元:幽|漢字一字|漢字ペディア
の意味があり、読みには
- 音読み ユウ
- 訓読み(常用漢字表外)かす(か)・くら(い)
があります。
冒頭で紹介した「幽玄」に用いられている「幽」は①の意味を指し、
①奥深くはかりしれないこと。
②深い趣があり余情豊かなこと。特に、中世日本文学の美的理念で、言外に奥深い情趣の感じられること。出典元:ユウゲン|言葉|漢字ペディア
を意味しています。
「微かに(かすかに)」との違いは?
「かすかに」と聞いて「微かに」が浮かんだ人も少なくないはずです。「幽かに」も「微かに」も同じ読みで、意味も
はっきりと認識しにくいさま。ほのか。
出典元:かす−か|言葉|漢字ペディア
とほぼ同じです。ですが、それぞれの漢字の成り立ちを見ると、「かすか」を意味するまでの道筋が異なることがわかります。
「幽」は、「山」の印象が強いですが、実は「山」は誤った形で、「火」と「かすか」を表す文字から成り、火の光が暗い、そこから進んで、おくぶかい意を表すようになりました。
一方「微」は“進んでは止まる、少しずつ歩く”などを意味する「彳」と、音符「ビ(微の「彳」以外の部分)」から成り、こっそり歩く、という意味から進んで、「かすか」を表すようになりました。
「幽」と「微」で、表すものが微妙に異なることがわかります。「幽かに」と「微かに」を事細かに使い分ける必要はないと思いますが、本記事をきっかけに、漢字の成り立ちや意味に面白さを感じていただけると幸いです。
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