勝ち組女性の末路…。「不倫がバレた」原因は思いもかけないアレだった!【エリート銀行員たちの不倫事情】前編
彼が笑った理由は?電話相手はまさかの……
リスク管理部の夏目上席調査役はひとしきり笑った後、「俺だよ、俺」と言いました。
「全くわからずに呆然としていました。『夏目』という名前に全く覚えはなかったからです」
しかし、落ち着いてみると、どこか聞き覚えはありました。環奈さんは、彼に尋ねます。
『もしかして、隼人先輩ですか?』
『覚えててくれたのか。お互い苗字が変わってたから、分からなかったな』
隼人さん(仮名・41歳)は環奈さんの初恋を奪った、高校の先輩だったのです。そういえば、と同窓会で聞いた話を思い出しました。
『隼人先輩って、大物政治家に婿養子で入ったんですよね?』
『そうだよ。別の学年にも噂になってたんだな。有名じゃん、俺』
彼女は沈黙しました。こんな形で再会するなんて、言葉も出ません。
『それにしても、勉強しすぎでおかしくなったのか?あんなサイト見てさ』
『すみません……』
『課の取引先に、グラビア事務所があるだろ。あれ関連で検索してたら引っかかったって、上には報告しておくよ』
そう言って彼は、快活に笑いました。
明るい彼の笑い声は、環奈さんを高校時代まで引き戻し、そして再び恋を燃え上がらせました。電話を切ろうとする彼に、無意識のうちに言葉が滑り出していました。
『お礼に、奢らせてもらえませんか?』
一緒の沈黙の後、彼は快諾しました。
時間と場所を決めた後で、彼女は確信します。
お互いの空白の期間を埋めるかのように、2人の恋は急速に進展していくだろう、と――
▶▶「急展開する2人の関係。ホテルに行ったら、思いがけないことが……」【後編】はこちら:「女風に興味が出て……思いもよらない形で不倫がバレた、女性の末路【エリート銀行員たちの不倫事情】後編」