私はモンスターペアレント?子育て鬱? 「娘はただの潔癖症ではない」という違和感。病院での診断結果は…【連載_東京こども4人育児日記 #4】
「心配ないですよ」安心に繋がる言葉も自ら否定してしまう
20ウン年ものキャリアをもつベテランカウンセラーは、3人の子育て経験もあり、とても心強く頼りがいのある人でした。
そんなカウンセラーが「たしかに手を洗う頻度やお着替えの回数は、他のお友達と比べて多いけれど、保育園での生活に支障もでていないですし、心配ないですよ」
普通の親ならば、この言葉を聞いて安心するでしょう。
「あぁ、やっぱり自分の子は大丈夫だった」って。
でも、これは私が期待しているような答えではありませんでした。
「担任の先生がこまめに声をかけてくれているから、団体行動を乱すほどのものではないくらいまでにおさまっているんです。でも、一度手の汚れが気になったら、何度もキレイかどうかを確認してくるんですよ? おかしいと思いませんか。何かきっとあるはずなんです。私は傷つかないので、問題があれば言ってください」
問題があると言われたほうが、解決法がすぐにわかるはず!このときは、そんな想いが爆発していました。
私はモンペ?子育て鬱?こじらせママなのでしょうか
食ってかかるような物言いをする私に、カウンセラーは憐れむような目で優しい言葉をかけてくれました。
「おかあさん、きっと仕事と子育てで疲れているのかもしれませんね。ひとりで過ごす時間はつくれていますか? おかあさんのほうが心配です」
ウーン。確かに一人でゆっくり過ごす時間なんてないかも……。
って、ちょっと待って!? 私が心配されてる!?
カウンセラーいわく、長女の手洗いは今後の成長過程で落ち着く可能性があるため、就学前だからといって病院を受診するのは早いのでは。もう少し様子見を。という見解でした。
それよりも、親の気持ちや心身の状態は子どもに伝わるから、どうか心配しすぎないで見守ってあげてほしいと。
……それって本当に本当?
なんだか違和感がある。複雑な心境でした。
違和感は確信へ。「強迫性障害」と診断されて安堵
就学して環境と心境に変化があったからか、手を洗う回数が増えたため病院を受診。結果的には「強迫性障害」だと診断されました。あぁ、やっぱり。
強迫性障害は、早期発見が治療への近道。モンスターペアレントだと思われようがなんだろうが、ずっと気にかけていて良かった!!!
カウンセラーに対しては「これだから早く受診すれば良かったんだよ」といった恨みがあるわけではありません。むしろ、手を洗うという強迫行為に対して周りの大人が過敏に対応することはNGなので、平常心を取り戻すようなアドバイスをしてくれて感謝しています。
幼児の頃だったら、小児精神保健科がある病院まで連れて行って、さらに長時間の検査をするのも大変だっただろうし、ベストタイミングで受診できたんじゃないかな。
医師から診断名を告げられた時は、全くショックを感じなかったわけではないけれど、はなから「うちの子に限って」ではなく「もしかしてうちの子は」という気持ちでいたので、最小限のダメージ。自分を守る準備ができていました。
強迫性障害と診断されてから、早9年。今も親子でじっくり根気強く治療を続けています。
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