ベッド以外の場所でも…。上司への「枕営業」で勝ち組になった40才。そんな彼女が辿った末路は【エリート銀行員たちの不倫事情】前編
急展開。代官山に飲みに行った二人は……
「相談したいことがある」と梓さんが送ると、賢一さんは快諾してくれて、その週の金曜日の夜に飲むことになりました。
しかし送られてきた店の情報を見て、彼女は少しがっかりしました。代官山にある和食の店で、有名な大将がいるお店でした。席はカウンターのみ。
人事の話をするなら、個室を取るはずです。「仕事の話ではなく、プライベートの話で終わるのかぁ」そう肩を落とした梓さんでしたが、いまさら約束を取りげることもできません。そうして浮かない気分のまま金曜日が到来し、お店に入った途端……
梓さんは目を疑いました。
以前の賢一さんはどちらかというと、ぽっちゃりした印象がありました。しかし目の前にいる彼は、まるで別人。健康的に日に焼けて筋肉が盛り上がっており、シャツの上からでも肉体が完璧であることが分かります。
席につくと、彼は大阪本部に配属されたことをきっかけに「トレイルラン」を始めたことを話してくれました。
『夜に山道を走ってるとね、そこに人がいるような幻覚が見えるんだ。よくよく見ると、人じゃなくて木だったりするんだよ』
まるで少年のように瞳を輝かせながら話す様子に、彼女は徐々に惹かれていきました。彼は多趣味で、他にトライアスロンもやっているとか。それらの趣味の話を聞いている合間に、大将が絶妙のタイミングで美味しいコース料理を出してくれます。時間は、あっという間に過ぎて行きました。
お会計を払ってくれた彼に「今日はごちそうさまでした」と言うと、彼は「駅まで送るよ。歩いて行こうか。トレーニングにもなるからね」と笑います。
そうして大将に別れを告げて店を出て、駅の方へ歩き出した直後。彼の言葉に、梓さんは耳を疑いました。
▶▶【後編】に続く「銀行人事の闇。副部長と寝て、ライバルを蹴落とした女性行員の末路【エリート銀行員たちの不倫事情】後編」に続く
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