「あぁ、こんな場所でするなんて…」秘密の不倫、陶酔の果てに全て失った女性の末路は【エリート銀行員たちの不倫事情】前編
退屈な送別会で、ハンサムな彼が隣に座ってきて
「なんでも、独立して『好きなことして生きていく』んだとか。銀行員歴はたった3年で、仕事ができるわけでもないのに。失敗すればいいのに、と思いますよ。『これからは自由だから、いつもご機嫌です』なんて言われたら、サラリーマンとして立つ瀬がないです」
意気揚々と今後のビジョンを語る彼女を尻目に、なるべく離れた席で、一人でビールを煽っていました。すると、見慣れない男性がやってきました。周りの人間は、親し気に彼に話しかけています。「おそらく私が着任する前に、支店にいた誰かだろう」と思って彼を見つめていると、彼から『あ、どうも』と軽く会釈してきました。彼はそのまま、ユリさんの隣に座りました。
「彼から自己紹介をされて、どうやら前任の課長のようでした。彼女と被っていた時期は短いけど、たまたま仕事が早く終わったから顔を出したみたいです」
シュンジさん(仮名・40歳)は清潔感があり、端整な顔つきをしていました。この時間帯に珍しく、スーツはよれておらず、ワイシャツの襟もパリッときいています。「良い奥さんと結婚したのね」と左手の薬指を見つめながら分析していました。見た目が悪くないどころか、けっこうハンサムな男性が横に座ったことにより、ユリさんの気持ちは幾分か和らいでいきました。
「彼は丸の内の営業本部にいて、近いうちにニューヨークへ駐在するみたいです。久々にお目にかかる、絵に描いたようなエリートでした」
ふと、ユリさんは彼に尋ねてみたくなりました。『あの子、どう思いますか?いきなり独立して、うまくいくんでしょうか』
そう聞くと、『……彼女のことを羨ましく思っているような口ぶりですね。そう思うのは、貴女もそうなりたいからじゃないですか?』という返事が戻ってきました。ユリさんは驚いて、彼を見つめました。
▶彼と急接近。2人の行方は…
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