長生き食は「ずぼら」がちょうどいい!レンチンでもコンビニでもOKな、食事術5大ルールとは?【鎌田 實先生に聞きました】
今のうちから、長生きできる食事を習慣化しておきたいですよね。でも、忙しい毎日に、手の込んだ丁寧な料理は継続しにくいものです。実は、長生き食は意外と手軽に続けられるものなのです。
医師であり、作家でもある鎌田實先生の著書「鎌田式 長生き食事術」(アスコム刊)によれば、長生き食は「がんばらない、でもちょっとだけ工夫する」ことが大切だといいます。「混ぜるだけ」「かけるだけ」「レンジでチンするだけ」などでOKなうえに、缶詰やコンビニ食なども活用できる、それがずぼら食事術なんだそう。ずぼらで長生きができるとくれば、興味が湧いてきませんか?
実際に佐賀県の女性を健康寿命日本一にした食事術とのこと! 早速、そのずぼらでも続けられる長生き食の実践方法を一部ご紹介します。
「鎌田式・長生き食事術」とは?
鎌田先生の食事術は、「鎌田式・長生き食事術」と名付けられています。
その合言葉は、「きん、こつ、けつ、のう、ちょう」。それぞれ「筋肉、骨、血管、脳、腸」の5つを意味します。ポイントとなる栄養の摂り方を見ていきましょう。
●きん(筋肉)
心身の衰えによって心身の働きが弱くなった虚弱の状態である「フレイル」を防ぐには、たんぱく質をしっかり摂って筋肉をつくることが大切です。肉や魚、卵などのおなじみのたんぱく質でOK。1日に体重×1.2gを心がけ、特に朝に摂るのがポイント。朝にヨーグルトやチーズ、いつものおやつを大豆食品や乳製品に変えたりして工夫を。
●こつ(骨)
骨を強くするには、バランスのよい食事とこまめなカルシウム摂取がポイントに。カルシウムというと魚介類や乳製品のイメージがありますが、大豆製品や野菜にも含まれているのだそう。しらす干しなどの丸ごと小魚が食べられる食品は効率がよく、手軽にカルシウムを摂取できます。カルシウムは排出されやすいのでこまめに摂取しましょう。
●けつ(血管)
血圧が一つの指標になる血管。塩分のとりすぎは血圧を高め、血管の老化に拍車をかけてしまいます。塩分の排出を促すカリウムが豊富なほうれん草や小松菜などの野菜や海藻を多く摂ることもポイントだそう。抗酸化作用や抗炎症作用が期待できるショウガやスパイス類を活用するのも一つの方法です。
●のう(脳)
脳の衰えで不安になるのが認知症。予防策の中心は、何より食事術にあるのだとか。ポイントは「ブレインフード」を摂取すること。DHAが豊富な青魚や、脳の神経伝達をサポートするオメガ3脂肪酸を含むナッツ類などを日々の料理の食材にプラスを。また、野菜や果物に含まれるポリフェノールは脳の血流量を増加させてくれます。野菜ジュースなどで工夫して摂取を。
食後血糖値の上昇は脳の慢性炎症につながることから、糖質が多いご飯や麺類などを最後に食べる「カーボラスト」も心がけましょう。
●ちょう(腸)
「第二の脳」と呼ばれる腸は、健康の要です。腸の環境を整えるには、食物繊維と発酵食品。食物繊維は野菜から摂取できますが、味噌汁に多めに入れたり、野菜ジュースを活用したりするのがポイント。発酵食品は、いろんな産地のものを取り入れることで種類の違う菌が腸内で働き、善玉菌を増やしてくれます。鎌田先生は地方の納豆のお取り寄せや複数メーカーのヨーグルトを食べているそうですよ。
>> ずぼら食事術5大ルールと食べ方とは?
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