【独占告白】梅宮アンナ乳がん治療「過去のどれだけの贅沢よりも、この医療を受けられることが信じがたい幸運」(後)
こんにちは、梅宮アンナです。私はステージⅢAの「浸潤性小葉がん」を治療中です。早いもので、7月31日にスタートした抗がん剤「術前化学療法」のうち「AC療法」が次回で4回目を迎えます。2週に1回ずつ投与を受けており、4回で終了。その後2週1回×4回の「パクリタキセル」へと進む予定です。
激動の日々が少し落ち着いたので、これからは体調の許す限り隔週で連載をお届けします。治療真っ最中の今だからこその私のリアルな変化と、正直な気持ち、包み隠さぬ本音をお話ししていくつもりです。どうぞ末永くお付き合いくださいね。
(*前編『梅宮アンナが乳がん「標準治療」に託す願い「こんなにも多くの方々が私たちを支えてくれる。涙が止まらなくて」』に続く後編です)
【独占連載「アンナの日々」#2】後編
CVポート手術でわかった。過去のどれだけの贅沢よりも、この医療を受けられることが信じがたい幸運
ここまで、主治医の言うことは魔法のように全部当たっています。髪の毛も「抜けるよ」とズバリ言われて、「でも世の中には冷却する方法もありますよね?」と聞きましたが「体質にもよりますが、2つの抗がん剤治療である程度は抜けると思います」と重ねて言われました。そうか、とあきらめたのですが、本当に20日くらいで抜けました。CVポートも「私もお勧めしますよ」と言われた通りでした。
CVポート手術のためにはじめて2泊3日入院しましたが、すべてが感動でした。いまの医療は、痛みを少しでも減らし、また患者が治療に向かう気持ちを維持するために、薬も医療の道具も、院内のインテリアや衣類も、そしてスタッフのホスピタリティも、ものすごい努力と改善と研究を重ねていることがわかりました。私が2回目の投与時そのままTVの収録に向かえたのも、吐き気止めをここまで進化させた製薬会社、それを投与する医療関係者、すべてのみなさんの努力の成果を私が分けてもらったからだと気づきました。
私は飛行機オタクなので、ファーストクラス、スゥイートクラスで受けるサービスが人生でいちばんすごいと思っていたし、それも最高なのですが、今回更新されました。私は日本の医療サービスがいちばんすごいと思います。
例えば、今回のCVポート手術は局所麻酔で検査・処置室で受けました。「いまから麻酔をします、ちょっと痛いよ」って言われましたが、刺した瞬間にズコンときて、ちょっとじゃなかった(笑)。でも、横に看護師さんが2人いて、ずっと腕をトントンして安心してって伝えてくれるのです。
鎖骨付近ですから何をしているのか処置部は見えないのですが、自分につながっているカテーテルをぼーっと見ながら、この最新鋭の機器、この整えられた空間、この皆さんの技術、どれだけの頭脳を持ち、どれだけの努力をしてこの人たちはここに立っているのだろうと思いが至って。私に手術をしてくれてありがとうと思ったら、その瞬間からもう涙が止まらなくなって。こんな素晴らしいことを受けられるなんて、こんな贅沢がこの世にあるのって。
この手術後にそのまま病室で3回目の抗がん剤の投与を受けました。これまで日帰りにしていましたが、家の雑事をせず体を休めて自分のコンディションに集中、回復だけを考えていればいい2泊3日はとてもリラックスしました。看護師さんたちはみんな優しいし、パジャマもリネンもかわいらしくて。食事もおいしいんです。
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