年収450万円、1人暮らし女性のリアル家計って?貯めたい人はこうして!
マネー相談に多いお悩みの一つが「お金を貯めたい気持ちはあるけれどなかなか貯められない」です。今回はそんなお悩みを抱えた42歳のA子さんの相談事例をお伝えします。
■年収450万円のA子さんのお財布事情
年収450万円でメーカー勤務にお勤めのA子さんは42歳の1人暮らしです。残業はほとんどなく職場環境も良く、定年まで働き続けたいと思っています。目下のお悩みは貯蓄ができないということ。収入が少ない20代の時は貯蓄ができていたのに、今ではほとんどお給料が残らないそうです。手取りは月平均30万円で資産は定期預金300万円、加入している養老保険の満期金500万円(55歳満期)です。毎月の支出を書き出しもらうと次の通りでした。
A子さんは今だかつて家計簿はつけたことがなかったとのことでした。これまで無駄遣いをしている感覚はなかったそうですが、はじめて支出を書き出してみてA子さんは、交際費が意外と多いことに気がつきました。定期預金にある貯蓄は20代~30代の時に貯めたお金で、新入社員の時の給料は今よりもっと少なかったので極力、支出が増えないように、当時はできる限り貯蓄できるように気にしながらお金を使っていたそうです。
■家計診断のポイント1:支出について自分なりに分析してみる
お給料が増加していくにつれて支出も増加していきました。気がつけば年齢が増すごとに飲みに行くお店のグレードも上がっていったそうです。散財しているつもりはなかったそうですが、お給料が増えるとそれにともなって生活レベルも上がっていったそうです。交際費、被服費が収入に対して多いかなとは薄々気になってはいたものの数字化してみて改めて多いなと感じたようでした。
■家計簿診断ポイント2:支出の優先順位をつける
A子さんに支出の優先順位をつけてもらいました。A子さんは毎月、美容院に行くのと、化粧品代はこだわりたいので美容費は減らせないとのことでした。一方、交際費と被服費は調整できるとのことでした。飲みに行く回数が多い月は深夜のタクシー代やショッピング代を減らして、合計7万円から合計4万円に減らすことにしました。また、食費は自炊をほとんどせず、コンビニで買って帰ることが多いとのことでしたが、自炊をして3万円から2万円に減らせるとのこと。合計4万円の支出を減らすことになりました。
■家計診断ポイント3:貯蓄する目標を立て貯め方も考える
A子さんの貯蓄したい目標は「マンション購入」です。今後、良い相手に巡り合えたら結婚したいそうですが、いつになるかわからないので、今後の家賃の支払いを考えるとマンションを購入しておいて結婚したら賃貸にと考えています。
毎月4万円の支出を減らしても、お給料口座にそのままにしておくと、ある程度の金額になると今月の貯蓄額は3万円でいいかなと、貯蓄額の変動が出てきたりします。貯蓄すると決めたら、「先取り貯蓄」をしましょう。お給料が入ったらすぐ、自動積立定期預金などを利用して、毎月決まった日に決まった積立金額をお給料口座から自動積立しておけば、うっかり使ってしまうということもありません。ただ自動積立定期預金はお金を貯める仕組みとしてはいいのですが、低金利なので一部を投資信託などの利率がいい商品で運用するのも貯め方のひとつとして考えてみたいところです。A子さんは3万円を自動積立定期預金で、1万円はNISA口座を開設して投資信託で運用をすることにしました。
A子さんは、家計簿をつけることでお金の使い方を振り返ることができ、貯蓄をスタートすることができました。半年続けてみて、まだまだ余裕がありそうだったら貯蓄額を1~2万円増やせるようにしたいとのことでした。A子さんはお金が貯まったら頭金にしてマンションの購入をするという目標に向かってワクワクしながら貯蓄を楽しんでいます。
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今関倫子 ファイナンシャル・プランナー
外資系保険会社勤務中にファイナンシャル・プランナー(FP)を目指し、AFP(日本FP協会認定)資格取得後、独立系FP事務所に転職。女性を中心に年間のべ200件以上のマネー相談を受け、多くの経験を経て独立。個人マネー相談、執筆、マネーセミナーを中心に活動中。FPCafe登録パートナー。
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