“たかが咀嚼音”で夜も拒否され、レス、離婚寸前……。そんな夫がふと気づいた“本当の問題”とは

2025.06.08 LOVE

夫婦の食卓に潜む“小さなほころび”を見逃さないために

ヨシヒサさんは、妻から「クチャラー」と指摘された当初、それを深刻には受け止めていませんでした。しかし、妻が強い苦痛を訴えるまで自身の行動を振り返らなかったことが、夫婦間のコミュニケーションを一気に崩し、ついには離婚危機を招くことになってしまったのです。

 

そこから彼は、食べ方を客観視し、少しずつ改善する努力を始めました。その結果、現在は妻との関係も回復傾向にあるといいます。ポイントは、「相手を思いやりながら、自分の習慣を徐々に修正していく」こと。そして何より、「意識し続けるための工夫を絶やさない」ことにあるでしょう。

 

実際にヨシヒサさんが取り入れた、「箸を置く」「ボイスレコーダーで咀嚼音を確認する」「噛むときは口をしっかり閉じるよう集中する」といった習慣は、どれもシンプルながら、継続するには強い意志が求められるものです。頭では理解していても、忙しい日常の中でつい忘れてしまう。その“つい”をなくすためには、小さな気づきを積み重ね、パートナーと誠実に向き合い続ける姿勢が何より大切なのだと、彼は語ります。

 

夫婦の危機とは、大きな出来事が原因になるだけではありません。むしろ、日々の中に潜む「小さな違和感」が、時間をかけて確実に心の距離を広げていく……そんなケースも少なくないのです。

“クチャラー”という言葉が浸透した今、「咀嚼音」は重大なマナー違反と捉えられるケースが増えています。もしパートナーから同様の指摘を受けたときは、まずは事実を確認し、自覚をもって改善に取り組むことが大切です。それが、大切な関係性を立て直す第一歩となるはずです。

 

「まだまだ課題は多いけれど、また妻と食卓を囲み、笑い合う時間を取り戻したい。そのためには、自分が変わる努力を惜しまない」と語るヨシヒサさん。その姿勢には、単なるマナー改善を超えて、“夫婦のあり方”そのものを見つめ直す真剣さが感じられました。

 

夫婦の肉体関係は今もなおレスの状態ではあるものの、最近では少しずつスキンシップも戻ってきているといいます。どんな夫婦にも、生活習慣の違いやすれ違いはあるもの。そうした“違い”を互いに受け止め、すり合わせていくプロセスこそが、夫婦の絆を強くしていくのではないでしょうか。

 

ヨシヒサさんの体験は、「クチャラー」というテーマを超えて、夫婦がどのように互いを尊重し、ともに成長していけるかを考えるきっかけを与えてくれる――そんな示唆に富んだ事例といえそうです。

 

※個人が特定されないよう設定を変えてあります

※写真はイメージです

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