「ケセラセラ」が私を変えた。乳がんを乗り越えた私が始めた、心と体を取り戻す新しい挑戦

2025.07.06 LIFE

夫婦でウォーキング。「新婚以来初めて」の穏やかな時間

病気をきっかけに、もっとも変わったのはご主人との関係でした。これまでは必要最低限の業務連絡しか交わさない関係だったのが、今では毎晩30分のウォーキングをしながら、日常の出来事やお互いの気持ちを語り合うようになったといいます。

 

「主人は言葉がきつく、モラハラ気味でした。でも、私も言葉に出さずに我慢していたのがいけなかったのかもしれない」とユミコさん。

「ただ聞いてくれるだけでいい。今だけは愚痴を言わせて」と伝え、ウォーキング中に心の中に溜め込んでいた思いを吐き出していくうちに、気持ちが軽くなっていきました。ご主人も「女性はそういうふうに考えるんだな」と理解を示し、次第に会社のことや自分自身の気持ちを語るようになったそうです。

 

そんな時間を積み重ねるうちに、ユミコさん自身も「私も『ありがとう』を言ってこなかったな」「もっと素直に甘えればよかった」と気づくように。感謝の気持ちを言葉にするようにしたことで、ご主人からも「ありがとう」という言葉が返ってくるようになりました。

 

「大きな病気という山がなければ、2人の関係が変わることはなかったと思います。新婚以来初めて、夫婦史上初の“凪”の状態を迎えることができました」と話します。

 

仲間の存在が心の支えに

ユミコさんが同じような経験をしている女性に伝えたいのは

「心の拠り所となる仲間を見つけること」。

自身も、乳がん経験者が気兼ねなく温泉やお風呂を楽しめる「乙女温泉」というイベントに参加し、傷を見せ合いながら励まし合うことで、心のバランスを保っているそうです。

「大きな病気を経験すると、誰しも孤独を感じるもの。でも、本音をさらけ出せる仲間の存在は本当に大きい」と、優しい表情で語ってくれました。

<<この記事の前編:「まさか、私が乳がんに?」53歳主婦へのがん告知。抗がん剤で動けない日々でも、歌が私を支えてくれた

 

【編集部より】

白髪染めをやめた。矯正を始めた。ドライヤーを買い替えた。骨密度検査をした。習字を始めた。寝る前にストレッチを続けている。資格を再取得した。ママ友と温泉旅行に行った。2㎏やせた。子どもとオンライン英会話を続けている。断捨離した。終活してる。離婚を決意した……

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写真はイメージです

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