「俺は1円も払わないぞ!」モラハラ夫(44歳)は娘のピアノの楽譜を燃えるごみで捨てた。秘かに進む妻の「離活」。【行政書士が解説】
夫の言動にビクビクして過ごす母子
美晴さんがどうしても許せなかったのは、怒りの矛先が娘さんに向かったこと。娘さんが調味料を使おうとすると「勝手に使うな!」と叱責したり、夫がトイレに行きたいタイミングで娘がトイレに入っていると舌打ちをして急かしたりしたそう。そのたびに娘さんは萎縮し、夫の顔色をうかがい、おっかなびっくり接するように。
娘さんはピアノを習っていたのですが、習い事にかかる費用はレッスンの月謝が13,500円、コンサート料は22,000円。夫は当然、「そんなのは無駄だ。俺は1円も払わないぞ!」と言い出したのです。美晴さんは「せっかく始めたピアノじゃない。これからも続けさせてあげて!」と懇願したのですが、夫は無言を貫いたのです。そして美晴さんが不在のとき、夫はピアノの楽譜を「燃えるゴミ」に出したことが明らかに。
美晴さんが筆者の事務所へ相談しに来たのは、夫が楽譜を捨てて娘さんの心を深く傷つけたタイミングでした。筆者が「娘さんの様子はどうでしたか?」と聞くと、美晴さんは「あのときはなかなか泣き止まなくて大変でした」と回顧します。
そこで筆者は「証拠が大事です」と前置きした上で「ゴミに捨てられた楽譜を写真に撮っておいてください」と頼みました。さらに「これから旦那さんと喧嘩することが増えるかもしれません。もし録音する余裕があれば、スマホのボイスメモを使ってください」と言い添えましたが、早速に悪い予感が的中したのです。
このように夫のモラハラはどんどんエスカレートし、美晴さんだけでなく娘さんを苦しめ続けたのですが、美晴さんの堪忍袋の緒が切れたのは、夫が泥酔して帰宅したときのこと。泥酔して帰宅した夫は美晴さんが用意し、テーブルに並べた料理を皿ごと投げ捨てたのですが、それだけではありませんでした。美晴さんに向かってグラスを投げつけ、さらにキッチンカウンターに置かれた台所用品をはたき落としたそう。
美晴さんは恐怖のあまり、娘さんを連れて寝室に逃げ込み、鍵をかけたのですが、寝室でおびえている2人に向かって「全部、お前らのせいだ!分かってるんだろうな!!」と怒鳴りつけてきたのです。美晴さんは「終わった…」と悟ったそうですが、夫の暴言の数々を何とか録音することができたのは不幸中の幸いでした。
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