知られざる「伝統女子幼稚園のお受験」はOGであろうと「ご縁がなかった同級生もいる」恐怖の世界。「幼児教室の説明会では、私一人だけが着ていなくて」
お教室の説明会では周囲の熱意に気おくれした。「私一人だけが説明会でネイビーを着ていなかった」
ところが、いざ同窓生の知人の紹介で「A女学院幼稚園受験に強い」とされる幼児教室に説明会へ行くと、カルチャーショックが待っていました。
「事前に『今回はお話を聞くだけなので気軽にお越しください』と伺ったので、普段のオフィス服の少しきちんとめ、ジャケットスタイルで出かけたんです。ところが会場のお母様方はほとんどがびしっとしたネイビーのワンピース。周囲の気合の入り方に驚き、気後れしたのを覚えています。自分自身もかつてこうしたお教室のお世話になったのだろうと思いますが、当然ながらもう記憶にないし、母に聞いてもよく覚えてないんですよ」。
A女学院の入試は「卒業生に有利」と言われることもありますが……。
「学校側は否定しています。でも、卒業生のお子さんは実際多いですし、校風や先生方の雰囲気をよく知っていて、面接で“ツボ”を押さえやすいのは事実。そういう意味では有利なのかもしれません。とはいえ受験は“運”や“ご縁”もある世界。実際、同級生のご家庭に、ご夫婦も娘さんも申し分なく思えたのに不合格というケースがありました。彼女は幼稚園はご近所園に進んで、その後小学校を受験、別の私立女子校へ進学しました」。
れいなさんご家族も、OGといえども最終的に合格通知をいただくまではまったく行方がわかりませんでした。子どもたちが自由に遊ぶ姿をただ観察することで行われるとされる選考も、お教室からは「ただ楽しく遊べばいいというものではありません」とご指導が入ります。約1年の準備期間は必死の思いで子どもと2人でお教室から出される知育の課題にも取り組み、カギとなる絵本の読み聞かせは何度も何度も繰り返し、「ここまでやって万が一ご縁がなかったら私は大好きな母校を大嫌いになってしまうかもしれない」と恐怖感すら抱いたまま、2度に分けて行われる選考に臨みました。幸いBちゃんは合格。幼稚園時代を楽しく過ごし、現在はエスカレーター式に小学校に進学して元気いっぱいに通っているそうです。
「娘には、おっとりした子が多い校風が合っているようで、その日の出来事を楽しそうに話してくれます。私も“安心できる環境”で娘を見守れて満足しています。ただ、同じ学校に入った全員にとって学校が大満足かというと……やはり人それぞれだと思います」。
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