「共働きでも小学校受験はできる」ものの、周囲との経済格差はものすごい。ただし「いつ受験に向き合うか」の設計ができる

2025.09.06 LIFE

自分自身が荒れた公立小学校の出身だからこそ、統制の利いた私立小学校の環境が魅力だった

 

大手広告代理店でコピーライターとして働く美雪さん(仮名:52歳)は、小学校受験を選んだママ。仕事と子育ての両立に悩みながら、現在は小学6年生の一人息子・D君を、受験者数が急増している人気の私立・E小学校に通わせています。

 

「今でこそ倍率がグンと上がりましたが、受験当時はまだ新設校。教職員も手探りで、教育理念と実際の教育内容が必ずしも合致しなかったり、ご指示が次年度に真逆に変わったりして、『え?』と戸惑うこともありました。とはいえ設備や立地の良さと、専門的なカリキュラムは魅力的。共働き夫婦でも無理なく子どもに質の高い教育を受けさせられる方針で、“これは人気が出るだろうな”という追い風は感じていました」。

 

小学校受験を選んだ理由のひとつは「子どもも自分もストレスの少ない環境に身を置きたかったから」だそう。

 

「入学後に『楽をしたかった』というと照れ隠しのようですが、荒れた環境を避けたかったのが正直なところです。私は千葉の公立育ちで、第2次ベビーブーマーなので子どもの数も多く、一つのクラスに様々な家庭環境や学力レベルの生徒が詰め込まれるように混在していました。教員不足で大量採用された時代なので先生も玉石混交。男子が椅子でガラスを割るとか、父兄が部活に怒鳴り込んできたり、教師が生徒を竹刀で叩く、報復で乱闘になるなんてことも日常茶飯事で……。今ではそこまでのことはないとは思われますが、そんなトラウマから、極力親子ともに落ち着いた環境に身を置きたかったんです」。

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