野菜がこんなに美味しいだなんて!東京イチ眺望のいいテラス席で
最近、ヴィーガン、ベジタリアンメニューの話をよく目にしませんか?
たとえばぎんざ泥武士のようにもともと有機野菜がメインのお店でヴィーガン対応も可能なお店や、青山のたまな食堂のようにマクロビがベースのお店、最近増えた台湾素食に、もともとヴィーガンニーズの高いインド系など、さまざまな対応濃度のお店があります。
この中で、「我慢感」なく、ただひたすらおいしいお食事をいただけるベジタリアンコースに注目が集まるのが、青山のTWO ROOMS グリル|バー。グリルメニューの名店ですが、「あまりにも眺めのいいテラス席」のお店として知られます。実はもともとベジタリアン対応メニューも豊富なんです。
オーナーシェフのマシュー・クラブ氏はオーストラリアのシドニー出身。世界各国で手腕を振るい、2001年にパークハイアット東京「ニューヨークグリル」の料理長として初来日。ハイアットリージェンシー京都の総料理長を経て、09年に仲間たちとTWO ROOMSを立ち上げます。
「料理はシンプルであるべきだ」と信じ、素材の持ち味を生かして、それぞれのフレーバーを大切にしながら、異なる食感や香りを楽しむことで感性を刺激する料理を提供したいと考える……そんなシェフの手による5品構成のベジタリアンディナーコースが「大地」。
すでにシーズンが変わりましたが、2月のメニューからそのエッセンスをご紹介しましょう。季節や市場の入荷、また苦手な食材によっても構成がきめ細やかに変更されるので、一例としてご覧ください。
まずはその日いちばんの青菜とスプラウトを盛り込んだサラダ。きっとみなさんは「玄米茶ふりかけ」に驚くことでしょう。こりこり、ぽりぽりとした歯ごたえと、うまみ。のっけからシェフの「異なる食感や香りを楽しむことで感性を刺激する」仕掛けにノックアウトされます。
2皿目はじっくりベイクしたビーツに、百合根など日本独自の食材を盛り合わせたタルタル。あられがかかっているのがわかりますでしょうか。京都時代に錦市場にも足しげく通ったというシェフならではの、日本と世界のフュージョンです。
「このコロッケを食べるためだけに毎日でも青山に来たい」と食べた人がきっと全員思う3皿め。人生の中での「コロッケ」の立ち位置が、一口食べた直後から劇的に変わることでしょう。この上なくなめらかにマッシュされたとろける男爵芋に、少々厚めで歯ごたえのある衣。その2つの食感をいかんなく楽しめるよう、敢えてクラッシュしてサーブされます。
これまで生きてきて、人参をこんなにしみじみ美味しいと思ったことはなかった。ただひたすら甘く、そして滋味深い。じっくりとバターでベイクされた京人参に、蕎麦の花の蜂蜜とキャラウェイがアクセント。ポイントに使われた緑色のソース、チミチュリは、パセリを使った日本ではレアなアルゼンチンのソースです。
フルーツとあまおうのソルベ。余韻をじゅうぶんに楽しんでください。
食後のコーヒーには、ちいさなショートブレッドがついてきました。このショートブレッドはスコットランド出身のシェフのおばあさまがお作りになっていたレシピなのだそう。エプロンをつけたグランマがキッチンでオーブンを開ける姿が浮かぶような素朴な味です。
最近ちょっと胃腸が疲れたなという日、ごちそうディナーとしてぜひどうぞ!
夜のコース 大地 7,500円(税込・サービス料別)
TWO ROOMS グリル|バー
東京都港区北青山3-11-7 AOビル5F
TEL:03-3498-0002
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