機能不全は「自分だけ」と悩んでいない?男性が恐れているものの「正体」とは
「離婚届、書こうか」——妻の言葉に凍りついた夜
——悩みを抱えていた時期、一番つらかったのはいつですか?
……去年の秋です。今でも忘れられません。
その日、珍しく娘が祖父母の家に泊まりに行っていて、久しぶりに夫婦二人の夜でした。妻も「たまにはゆっくりしようか」という雰囲気で。でも僕は、その時点でもう緊張していました。「今日こそ」と思えば思うほど、プレッシャーで頭がいっぱいになって。結局、その夜もダメでした。
妻は何も言いませんでした。でも、しばらく沈黙が続いた後、ぽつりと言ったんです。
「……ねえ、私たち、離婚届、書いたほうがいいのかな」って。
——それは、衝撃でしたね。
頭が真っ白になりました。妻は続けて、「私のこと、もう女として見られないんでしょ。わかってる。あなたが悪いんじゃない。でも、このままだと私、おかしくなりそう」って。泣いてました。僕は何も言えなかった。
その夜、妻は別の部屋で寝ました。僕は一人でリビングにいて、「ああ、終わったな」と思いました。性の問題が、人生を壊すんだって、そのとき初めて本当に実感しました。
——その後、どうされたんですか?
翌朝、妻は普通に朝食を作っていました。「昨日はごめん、言い過ぎた」って。でも僕は「言い過ぎ」じゃないと思っていました。妻の本音だと思った。そこから数週間、家の中がぎこちなくて。会話はあるけど、目を合わせられない。そんな時期に、たまたま山下さんの記事を見つけたんです。
——タイミングだったんですね。
藁にもすがる思いでした。読み始めたら止まらなくて、その日のうちに全部の記事を読み終えました。
“テクニック“より先に、整えるべき3つの土台
——これまでの記事の中で繰り返し書いてきたんですが、大事なのは「土台」なんです。3つあります。
① コンディション(睡眠・疲労・飲酒・運動)
② 認知(「失敗したら終わり」など極端な考え方)
③ コミュニケーション(パートナーに言えない・察してほしい問題)
性の悩みは、この3つが絡み合って起きます。逆に言うと、派手な解決策はいらないんです。小さく整えるだけで変わることが多い。
それを読んで、まず睡眠を見直しました。仕事が忙しいと削りがちだったんですが、とにかく「まず寝る」。あとは飲酒を控える。
——どうでしたか?
たったそれだけで、”波”が減りました。調子の悪い日が明らかに減った。もちろんゼロにはならないですけど、前より安定してきた感じがあります。あと、「ゼロか100かで考えない」が重要だと思いました。ダメな日があっても、「今日はコンディションの問題」って捉えられるようになりました。前は「またダメだった、俺はダメだ」って自分を責めてたんですけど、そう考えると、すごく楽になりました。
本編では、仕事の忙しさがきっかけで夫婦生活で満足させられなかったら…と、自信を失っていった夫・佐久間さんの苦悩をお届けしました。
▶▶『「男として終わり」なんかじゃない!病院に行くほどでもない…が、悩みをこじらせていた』
では、希薄な夫婦生活に耐えかねた妻から離婚を切り出されたものの、どのように関係修復をしていったかをお伝えします。
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