結婚7年目。「シンママ」と不倫した夫。離婚後、住宅ローンは夫が返済して妻が住み続けられる?【2025年度ベスト記事セレクション】

離婚したいけど、月8.5万円のローンは厳しい

彼女は長男出産をきっかけに持ち家を購入。夫の父(義父)が500万円の頭金を援助し、残りは夫が住宅ローン(毎月返済額8.5万円)を組んだのですが、結婚7年目に夫の女性問題が発覚。そのまま夫が出て行ったので離婚は避けられそうにありません。

綾香さんはこのまま長男と一緒に、この家に住み続けたいのですが、問題になるのは夫が組んだ住宅ローンと、義父が出した頭金です。綾香さんに500万円の貯金はなく、また長男を女手一つで育てながら、毎月8.5万円のローンを返済するのは厳しい状況。どうすれば、住宅ローンや頭金を負担せずに離婚できるでしょうか?

 

なお、本人が特定されないように実例から大幅に変更しています。また夫婦や子どもの年齢、築年数や頭金や住宅ローンの金額、夫の不倫が発覚するきっかけ、養育費や財産分与、慰謝料などの離婚条件などは各々のケースで異なるのであくまで参考程度に考えてください。

 

<登場人物(相談時点。名前は仮>
夫:伊東優斗(40歳。会社員。年収600万円)
妻:伊東綾香(42歳。会社員。年収250万円)☆今回の相談者
長男:伊東啓斗(5歳。優斗と綾香の長男)
夫の父:伊東貫太郎(70歳。無職)

 

 

身も心もボロボロのサレ妻が相談してきたこととは

綾香さんが初めて筆者の事務所へ相談しに来たとき、彼女の様子はかなり悲惨でした。まず一言、話すたびに「はぁ…」深いため息をつくのです。さらに身体を右に向けると右に、左へ向けると左にスカートがずれるので、そのたびに直すことを繰り返していたのです。これは綾香さんがかなり痩せてしまい、スカートが緩くなったことを意味していました。何があったのでしょうか?

 

綾香さんは「あの女に主人を盗まれました!息子が産まれ、お家を買って、これからってときなのに…」とか細い声で言いますが、女というのは県営住宅に住むシングルマザー。夫は「残業だ」と言い、夜10時頃に帰宅するのですが、それは真っ赤な嘘。毎日のように自宅に直帰せず、途中で女の部屋に入り浸っていたそう。

夫は外で「疑似家族」を作っていたのです。成人男性と成人女性、そして未成年の子ども。一見すると一般的な夫婦ですが、中身は全く違います。夫と女は夫婦ではなく不倫関係。夫と女の子どもは血がつながっておらず、赤の他人です。

 

筆者が「おかしいと思わなかったのですか?」と尋ねると、綾香さんは「夫がトイレにスマホを持ち込み、長い時間こもることが多くなったな…とは思いました」と振り返ります。後で分かったことですが、トイレのなかで女とLINEのやり取りをしていたようなのです。しかし、夫が無断で外泊したことはなく、必ず、自宅の寝室で就寝するので、この時点で確証はありませんでした。

 

 

夫のあやしい動きを確かめることに…

「どこの誰と何をしているのか気になって…」と不安げな綾香さん。ついにその思いを行動にうつします。夫が起床する前に夫の交通系ICをカバンから抜き出し、最寄り駅の券売機の履歴表示機能を使って確認したそうです。そうすると夫は勤務先から自宅まで直帰せず、途中の駅で下車していたことが分かりました。

 

そこで綾香さんは探偵に調査依頼。夫を駅から尾行し、どこに向かうのかを探ってもらったのです。そうすると夫は向かった先は件の県営住宅。そこには子ども用の自転車が置かれており、夫が女性とその子どもと一緒にスーパーで買い物をしている姿が確認できました。

探偵が近所の住民に聞き取りをすると、女性には離婚歴があり、元夫との間の子どもを引き取り、女手一つで育てている「シングルマザー」だということが分かりました。
厚生労働省が公表している全国ひとり親世帯等調査(令和3年)によると母子世帯における母の年収は平均で272万円。聞き取りの結果からして、相手の女性は綾香さんの夫に経済的にも依存している可能性が高そうです。

綾香さんは探偵が尾行の様子をまとめた調査報告書を受け取ると、すぐに夫へ突き付けたのです。「どういうこと!」と。そうすると夫はたいして動揺せず、「どういうことも何も、その通りだ。彼女と一緒になりたいと思っている」と言い放ったのです。

 

筆者は「もちろん、日本では重婚は認められていません。彼女と再婚するには先に離婚しなければなりません。旦那さんの気は確かなのでしょうか?」と尋ねたのですが、綾香さんは「当然、『自分が何を言っているか分かっているの?』って問いただしましたよ」と答えます。夫はどんなふうに反応したのでしょうか?

「十分に時間をかけて考えた結果だよ」と冷静に言い返したそう。綾香さんは続けて「あんたはだまされているのよ!あの女にとって金ずるでしかないって!」と諭そうとしたのですが、夫は「そうだね。俺は金ずるかもしれない。でも、それでもいいんだ」と目を覚まそうとしません。

 

そこで綾香さんは「啓斗(息子さんの名前)のことはどうするのよ。あんたは父親でしょ?!自覚ってものはないの」と追及したのですが、「啓斗には悪いと思っているよ。もう俺のことは忘れてくれ。父親はいないものとして育ててくれれば」と開き直ったのです。

 

血がつながっている長男ではなく、つながっていない女の連れ子の「父親」になろうだなんて…綾香さんは夫のすべてに絶望し、これ以上、夫の顔も見たくないし、声も聞きたくないし、何より存在を忘れたい。綾香さんはそんな心持ちで筆者の事務所を訪れたのです。

 

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