【岩井志麻子】何をもって普通なのか? 結婚相手の条件「普通の男」について

2020.01.21 LOVE

結婚を望む女性が、「お相手は特に金持ちでもエリートでなくてもいいんです。普通の人でいいの」といいつつ、その普通が「170センチ以上。大卒。正社員。年収五百万円以上」みたいな条件で、「普通って何」とちょっと話題になったのを私も見た。

 

普通を求める人の「本音」

うちの26歳のバカ息子は、すべてではないがわりと当てはまっている。でも、母親が岩井志麻子だよ。どんな普通だといわれる条件を揃えようと、そこんとこですべてが台無しっていうか、普通でなくしてしまうと思うんだが。

「私は普通を求めている」という人は、「特別なものは求めてないし、高望みもしてないし、身の程をわきまえている、私自身が普通の人」といいたいんだろうね。

しかし、本当に「普通」って考えれば考えるほどわからなくなってくる。人や場所によって基準も変わってくるし。風俗業界のおねえさんにも、こんな含蓄ある話を聞けた。

 

風俗のお姉さんが言う「普通」

ナニがすごく小さいお客さんが、『俺って小さいよね』といった場合、正しい答えは『普通です』の一択。『はい、小さいです』といったって、正直者とは誉めてもらえません。といって、『大きいわ』といえば明らかな嘘になります。

普通の範囲ってすごく広いので、嘘にはならないし。小さいことを自覚し劣等感にしている男性に『普通ですよ』といえば、すごく安心してくれます」

シビアな現実を書くと、婚活の場では何をおいてもまず望まれるものは「男は金。女は若さ」。逆に「特に美人でなくてもいい、普通の二十代から三十代前半の女性を求む」といわれたら、「金持った普通の男」を望む三十代後半以降の女性はなんと答える。

 

その願いは強欲なのか?

そういえば台湾の十份という観光地では、大きな紙のランタンに願い事を書いて飛ばす。昼間でもきれいだが、夜にやると中のロウソクの炎が実に幻想的で素敵なんだわ。

そして、そこに書いてある願い事が、健康で長生きしたい、良き人と結婚したい、試験に合格したい、あの仕事に就きたい、金持ちになりたい、世界各国みんな同じ。世界征服とか不老不死とかすべてを黄金に変える魔術とか、そんなの望む人は滅多にいない。

それらの願いは普遍的でまさしく普通で、特別に強欲でも突飛でも反社的でもない。だけどそれらの望みがどれも簡単に叶うなら、誰も祈らないし望まない。

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