牡蠣を食べる人なら知っておきたいたった1つのこと

2017.01.30 FOOD

突然ですが、大手町ってご利用になりますか?

世界に名だたるビジネス街・大手町の、サンケイプラザ前に突然白いテントが登場。何だこれはと思ったら……

牡蠣小屋!

4月7日まで無休で運営される、「宮城県漁協直送 宮城牡蠣の家 大漁や」です。

そういえば以前、築地で買ってきた殻付きの生牡蠣を自宅で食べたとき、どこからナイフを入れればいいのかがわからず、開かなくて本当に大変でした。質問してみたところ、牡蠣の開け方って実はたった1つのことを心得ていればOKなんだそう。それは何?

(トップ画像・写真右、「大漁や」オープニングセレモニーで来賓として祝辞を述べた今村雅弘復興大臣)

「貝柱の位置」を知っておけば一生困らない!

知っておくべきなのは貝柱がある場所! そこにだけナイフを入れればOKだそうです。ちなみにこの貝、よく見ると下で言う3時の位置に傷がついていますが、これは他のスタッフが開けようとした(そしてうまくいかなかった)跡なのだそう。

そんなわかりにくい貝柱の位置とポイントを、牡蠣のプロフェッショナル、オイスター職人の佐久間知彦さんに教えてもらいました。

佐久間知彦さん。知識を増やしながら牡蠣を楽しみたい人は、記事最後の「出張オイスター職人」URLをチェック!

【HOW TO】

1・牡蠣には丸い面と平らな面があります。まず、平らな面を表に。

2・とがったちょうつがい部分を時計の6時と数えた場合、1時から2時のあたりに「貝柱」があるそう。そこを切るため、ナイフを入れます。

3・ナイフの刃先は必ず、「上」へ。身を傷つけないように貝柱を切ります。

 

これだけで完了! 見てみると、確かに貝柱がフタについています。

ちなみに、生牡蠣の殻はどうしてもある程度硬いもので、大変なら電子レンジで軽く蒸すと開きやすくなるのだそう! そうか、レンチンすればよかったのか……。

 

震災から見事に復興中、6つの宮城ブランド牡蠣

さて、この「宮城県漁協直送 宮城牡蠣の家 大漁や」は今年で3回目の開催。今年は6つの牡蠣がそろいます。どれもそれぞれのおいしさがあるそうなのですが、佐久間さんによるとこんな感じ。

1・唐桑もまれ牡蠣…唐桑の潮目にもまれて大きく育った3年熟成牡蠣

2・志津川牡蠣…「東の志津川」と知られる栄養宝庫な地形で育った芳醇な牡蠣

3・長面浦かき…周囲360度ほぼ山に囲まれた稀な汽水湖の養分を蓄えた丸い甘さが特徴の牡蠣

4・万石浦かき…汽水湖であり富栄養湖でもある種ガキの産地で育った旨味の多い牡

5・鮮かき「鳴瀬」…国内外に流通する種ガキ産地の牡蠣は身入りの良さでも定評な食感豊かな牡蠣

6・荻浜かき「水魂」…古くから牡蠣養殖の最適地でこだわりの成育法で育った極上の2年牡蠣

どれがいちばんおいしい?と迷ったら、ぜひスタッフに質問を。その日の仕入れ状況などで「おすすめ」が変わります。

 

牡蠣はすべてテーブルの上のコンロと缶で蒸してから食べる「がんがん焼き」。生じゃないの?と思うかもしれませんが、このぷりぷりの蒸し具合なら生ファンも一気に蒸し好きになること請け合いのおいしさです。

個人的なおすすめは「唐桑もまれ牡蠣」。この牡蠣だけ2~3年ものなので、その分大型です。ブリブリとした牡蠣の感触が楽しめますよ!

 

佐久間さんいわく、「牡蠣はひと口でツルンと食べてしまってはもったいない。ぜひ3口で食べて」とのこと。

具体的にどんな風にですか?

「まず、1口めで牡蠣の身の周りの膜部分(黒や茶色)のみの食感と味を楽しんでいただく」

「次に、2口めで牡蠣にある唯一の筋肉部分である貝柱のみを噛んで味を引き出し味わう」

「最後に、3口めで、それぞれの産地ごとの海の味や生産者の思いが詰まっている『身の味』、噛むごとに
口の中に広がる『風味』、そして飲み込んだ後に鼻に香る『香味』を感じ、自然に感謝!」

なるほど。

「一つの牡蠣を3回のパーツ別で味わった後は、いつも通りに牡蠣を一口で食べます。
これを【一物全体(いちぶつぜんたい)】と言います。ありのままの姿で分割されていない状態のことです。
全体(丸ごと)を食べることで陰陽のバランスが保たれるという、健康に良い食べ方でもあるんです!」

 

……知らなかった!特に2つめの「貝柱を楽しむ」、牡蠣の貝柱を味わうという発想がなかったです。次回はこうして楽しみます!

 

このほか、「大漁や」にはホタテや銀鮭、ほやなど、宮城の海の幸が勢ぞろい。

 

ビールは「キリン一番搾り」のピッチャーも!!4,500円でお料理6品2時間飲み放題のコースもあり。

4/7(金)まで無休開催、予約やメニューなど詳しくは公式サイトをどうぞ。

宮城県漁協直送 宮城牡蠣の家 大漁や

http://www.miyagi-kakinoya.com/

なお、2/15(水)と3/15(水)18:00~19:30、「水産の日」試食イベントが開催されます。オイスター職人・佐久間知彦さんの牡蠣トークを聞きながら、殻付き牡蠣3個+宮城の地酒2杯+おすすめ水産品の試食を。1名500円と大変お得です。先着申込30名限定のイベントなので、急いでお申込みを。

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佐久間さんは「出張オイスター職人」としてもご活躍中。直接お好きな場所……例えば、自宅や友人宅、会社の会議室や常連のお店、BARなど普段牡蠣を提供していない場所へきてもらい、産地直送の牡蠣を開けながら、その背景や牡蠣の開け方などの豆知識を披露してくれます。詳しくはサイトを。http://oystertrip.net

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