「はかる」でも「そくる」でもない!「則る」の読み方、知っていますか?
最近本を読んでいると、誰もが読めるように「ひらがな」で書かれた言葉をよく見かけるようになりました。しかし元々は漢字で表すこともできた言葉。ひらがなに馴染みのある言葉が元々の漢字で表されてしまうと「え…これ、なんて読むんだっけ?」と戸惑う人も少なくないのではないでしょうか。
そこで本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します。
「則る」の読み方、知っていますか?
「則る」の読み方は?
まず、パッと見た印象から「はかる」と答えてしまった人もいるかもしれません。ですが「はかる」は、「則」に「氵(さんずい)」を加えた「測」で、「測る」です。
また「則」には「経験則」「反則」など、「そく」という読み方がありますが、もちろん「そくる」ではありません。
正解は…
正解は「のっとる」です。
「則る」の意味は
規準・規範として従う。
手本とする。模範にする。のっとる。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
です。
「選手宣誓」のおなじみのフレーズに「我々選手一同は、スポーツマンシップに則り〜」 がありますが、この「則り」こそ、「則る」が意味するものです。
「のっとる」という読み方は、「則(のりと)る」の音変化だと言われています。「則」という漢字には
①のり。きまり。おきて。さだめ。
②のっとる。手本とする。
③すなわち。接続の助字。引用元:則|漢字一字|漢字ペディア
という意味があり、“手本とする”を意味する「則(のり)をとる」が「則(のりと)る」→「則る(のっとる)」となったようです。
なお「則る」は「法る」とも書くことができます。
「則る」と「従う」の違い
“規準・規範として従う”を意味する「則る」ですが、「従う」とはどのような違いがあるのでしょうか。
「従う」には
- 目上の人のあとについて行動する。
- 他からの働きかけを受け入れて、さからわない。
- 他人のいうことを聞き入れる。命令・教え・きまりなどを守る。
- 大きな力に任せて、動かされるままに動く。
- 降参する。
など、さまざまな意味があります。
「則る」は「従う」の一部ともいえます。「則る」を使う際には、どう従っているかが重要です。規準・規範にそっている・手本にそっているときには「則る」が適します。
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