「りょうもく」は本来の読み方ではない!?「量目」の読み方、知っていますか?
漢字には「慣用読み」と呼ばれる読み方があります。これは、誤読された言葉が一般に広く普及したことで認められた読み方のこと。慣用読みをする漢字は近年のものだけに限りません。「現在正しいとされる読み方が当時の慣用読みだった」なんてことも。しかしこの慣用読みが、言葉は時代とともに変化していくもの、ということを実感させてくれます。
本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題していきます。
本記事で紹介する「量目」は、辞書に「慣用読み」と記載されている言葉ではありませんが、「りょうもく」は本来の読み方ではないようです。
「量目」の読み方は?
まず「量目」とは
はかりにかけてはかった物の重さ。はかりめ。りょうもく。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
のことです。
この辞書には“りょうもく”と記載されており、他の辞書も、この記事で正答とする読み方の説明欄には必ず“りょうもく”と記載されていました。いずれも「りょうもくは慣用読みである」と記載されているわけではありませんが「量目 りょうもく」と検索しても、まず出てくるのは正答の読み方です。
正解は…
「量目」は「りょうめ」と読みます。
NHKアナウンス室編集の書籍『NHK 間違いやすい日本語ハンドブック』には、量目の欄に
×リョーモク。
引用元:NHKアナウンス室編『NHK 間違いやすい日本語ハンドブック』339ページ(2013年、NHK出版)
とあります。また筆者のパソコンやスマホでは「りょうもく」と打っても「量目」と変換されませんでした。自動変換機能は慣用読みや誤読しやすい漢字を正しい漢字に直してくれることもあるのですが、「量目」は「りょうめ」と定められているようです。
しかし「量目」について調べる中で出会った「商品量目」という言葉には「しょうひんりょうもく」とふりがなが…。
辞書の記載や「商品量目」の例から、「りょうめ」と読んでも「りょうもく」と読んでも意味は通じるはずです。ただ、辞書や間違いやすい言葉を扱う書籍には「りょうめ」と記載されていることがほとんどなので、「りょうめ」と覚えておきましょう。
重量をはかる言葉でもう一問!
では、“はかりにかけて、重量をはかること”を表す「秤量」はなんと読むでしょうか?
正解は
- しょうりょう(本来の読み方)
- ひょうりょう(慣用読み)
です。『小学館 デジタル大辞泉』には“「秤量」は慣用読みで「ひょうりょう」とも”と記載されています。
言葉は時代とともに変化していきます。正しい・正しくないに囚われすぎずに、言葉と向き合っていきたいですね!
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