「むしろ」でも「べつろ」でもありません。「蔑ろ」の読み方、知っていますか?

日常生活でごく当たり前のように触れている漢字。パソコンやスマホの普及により、書き間違いや読み間違いをしても、自動変換や予測変換機能のおかげでさほど困らなくなったような気もしますが、漢字を書いたり読んだりする機会が0になったわけではありません。なので、人前で漢字を読み間違えて恥ずかしい思いをする可能性も…。

そこで本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します。

本記事で紹介するのは「蔑ろ」です。

「蔑ろ」の読み方は?

「蔑」とだけ表されると「?」となるかもしれませんが、「軽蔑」や「蔑む」といった表現なら見たことあるのではないでしょうか。これらは「軽蔑(けいべつ)」「蔑む(さげすむ)」と読みます。

とはいえ、「蔑ろ」を「むしろ」「べつろ」「さげすろ」などと読むことはできません。「蔑」には送り仮名に「〜ろ」がつく別の読み方があります。

なお「蔑ろ」は

1 あってもないもののように軽んじること。また、そのさま。
2 しまりのないさま。だらしのないさま。

出典元:小学館 デジタル大辞泉

という意味です。

1の例文には「親を蔑ろにする」とありました。「〇〇を蔑ろにする」…どこかで聞いたことありませんか?

正解は…

正解は「ないがしろ」です。

「蔑ろ」は「無きが代(なきがしろ)」の音が変化したものと言われています。この「代」とは「代わりになるもの」を表します。「代わりになるものが無い」は「無いに等しいもの」を意味し、転じて、現代の「蔑ろ」が意味するものになりました。

また「蔑ろ」も「蔑む」も同じ漢字を用いますが、「蔑む」は

人格・能力などが劣った者、卑しい者としてばかにする。見下す。さげしむ。

出典元:小学館 デジタル大辞泉

を意味します。

「蔑む」の意味に含まれる「見下す」には、“相手をばかにして見る。”の意味合いがあります。「蔑ろ」は“相手を無いものとして軽く扱う”を意味しますから、「蔑ろ」と「蔑む」は少々意味合いが異なることがわかります。

それから…「蔑」の漢字の成り立ちを調べてみたのですが、とても怖いものでした。「蔑」は、物の形をかたどって字にした象形文字なのですが、

頭にかざりを着けた巫女(みこ)を、戈(か)(ほこ)で切り殺すさまにかたどる。雨乞(あまご)いのために巫女を殺すことをいう。ひいて、ほろぼす、「ないがしろにする」意に用いる。

引用元:蔑|漢字一字|漢字ペディア

とありました。漢字って時々、現代では恐ろしく思えるような描写がもとになっていたりするんですよね…。

参考文献:蔑ろ(ないがしろ) – 語源由来辞典

 

 

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