「にひ」ではない!「似非」の読み方、知っていますか?
どこかで耳にしたことがある言葉であっても、漢字で表されると「え、なんて読むの?」と戸惑ってしまうことがあります。
本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します。
「似非」の読み方、知っていますか?
「似非」の読み方は?
日常生活でもよく見かける「似」と「非」。とはいえ、「似非」の読み方は「にひ」ではありません。
意味を知ると、答えが思い浮かぶかもしれません。
「似非」とは
[接頭]名詞に付く。
1 似てはいるが本物ではない、にせものである、の意を表す。
2 つまらない、とるにたりない、質の悪い、の意を表す。[形動ナリ]
劣っているさま。つまらない。出典元:小学館 デジタル大辞泉
の意味。
カタカナ表記で表されているのを見たことある人も少なくないのでは?
正解は…
「えせ」です。
偽物や似て非なるものを表す際、「エセ〇〇」などと表します。
「似非」の語源は諸説あり、以下のものが挙げられます。
- 「えせぬ(正しいものに為り得ぬを意味する)」の略語
- 古語「荒物・荒賊(えしもの)」の「えし」が転じたもの
- 「偽・贋(にせ)」に由来するもの
- 「僻・癖(いせ)」に通ずるもの
- 「鈍(おそ)」が転じたもの
なお漢字は、「一見正しいようだが誤りであること」を表す漢語「似是而非(是に似て非なり)」から引用された、すなわち当て字だと考えられています。
「似非」と「偽(にせ)」
「似非」によく似た言葉に「偽(にせ)」があります。
「偽」の意味を調べてみると
1 いつわり。
2 論理学で、ある命題が事実に一致しないこと。《動詞「に(似)せる」の連用形から》本物に似せて作ること。本物のように見せかけること。また、そのもの。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
とありました。
「似非」と「偽」いずれも「本物ではないこと」が共通です。使い分けなければ意味が変わってしまう…というわけではありませんが、
- 似非
…中身はよく似ているが、本物に足りていない
…本物と同じようだが違う - 偽
…中身は全くの別物
…違うものを似せて見せかける
が細かな違いとして挙げられます。
参考文献
- エセ・似非(えせ) – 語源由来辞典
- えせ、似非、似而非(笑える日本語辞典) 使い方 語源 意味
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