「けいじょう」ではありません。「傾城」の読み方と意味、知っていますか?
言葉の中には、思いもしないような読み方をするものや意味をもつものがあります。
そこで本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します。
「傾城」の読み方、知っていますか?
「傾城」の読み方は?
その漢字から城が傾く様子を表す言葉のようにも見えますが、「傾城」の意味は城を傾けるではなく、城を傾ける、すなわち国 を滅ぼすほどの力のある、特徴的な人を指す言葉です。
ちなみに、「大阪城(おおさかじょう)」「名古屋城(なごやじょう)」などの読みから「傾城」を「けいじょう」と読んだ人もいるかもしれませんが、それは残念ながら不正解。
まずは正解を見てみましょう。
正解は…
「けいせい」です。「けいせい」の音が変化した「けいせん」と読んでも正解です。
「傾城」は
1 絶世の美女。傾国。
2 遊女。近世では特に太夫・天神など上級の遊女をさす。出典元:小学館 デジタル大辞泉
を意味します。
この語源は、中国の前漢一代の歴史を記した書物『漢書』にある表現が由来。『漢書』では「美人」が「一顧傾人城,再顧傾人国(一顧すれば人の城を傾け、再顧すれば人の国を傾く)」と表現されました。これは君主の寵愛を受けて国を滅ぼすほどの美女を指しています。「傾国傾城(けいこくけいせい)」という四字熟語で表されることもあります。
他にもある、美女を表す意外な熟語
「傾城」も意外性のある表現ですが、探してみると「美女」を表す熟語には他にもまだまだ意外なものがありました。
- 柳腰(りゅうよう)
- 青糸(せいし)
- 蛾尾(がび)
これらはそれぞれ
- 細くしなやかな腰つき。また、細腰の美人
- 黒くて美しい髪のたとえ
- 美人
を表します。
最も意外だと感じられるのは「蛾尾」ではないでしょうか。「蛾尾」は、蛾の触角のように細く弧を描いた美しい眉を示し、それが転じて美人を表すようになりました。元々は細い眉を表しますが、現代においては眉毛の形に関わらず、美人を表します。
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