【地名クイズ】「ははこ」ではありません!「母子」は何と読む?

2021.01.19 QUIZ

地元の人にとっては見慣れていても、知らない人だと読み間違えてしまう、変わった読み方をする地名ってありますよね。

そこで本記事では、読み方が意外な地名のクイズを出題します!

「母子」は何と読むでしょうか?

「ははこ」ではありません。

「ぼし」という読み方もありますが、この地名ではそう読みません。

ただ、「子」を「し」と読むのは合っています。

「母」という漢字には、「はは」や「ぼ」以外にも読み方があります。

正解はこちらです。

「もうし」です。

「母」という漢字には、「も」という読みもあります。

「雲母(うんも)」や「母屋(もや)」という使い方をしますよね。(「母屋」は「おもや」と読むこともありますが、「もや」と読む場合には屋根を構成する部材を、「おもや」と読む場合は敷地内の中心となる建物を意味します)

母子は、兵庫県三田(さんだ)市の最北部にあり、標高500mで傾斜地の多い地形と気候を活かしたお茶の栽培が盛んです。古くから「母子茶」の産地として知られています。

ところで、1月7日には七草粥を食べる風習がありますよね。皆さんは召し上がりましたか?

実はこの「母子」の地名は、春の七草の一つである「ゴギョウ」と関係があるのです。

飛鳥時代、舒明天皇が猫間中納言定頼にこの地を所領として与え、中納言はここに住むことにしました。

春の暖かい日に、中納言は道端に咲く黄色い小粒の花を見つけます。

中納言がその可憐な花を株ごとみかどに献上すると、みかどはとても喜んだそうです。

それ以来、中納言が毎年献上したため、その草花は「奉公草」と呼ばれるようになりました。

何年かして中納言が亡くなってしまった後も、残された奥方と姫が献上し続けました。

みかどは奉公草を見て、ありし日の中納言と母子を懐かしく思い、その後に奉公草を「母子草」とも言うようになったそうです。

「母子」という地名はこの話に由来しているのですね。

さて、春の七草の一つである「ゴギョウ」は、「ハハコグサ(母子草)」のことです。

ハハコグサの名前の由来は諸説あり、中納言の母子の話もその一つです。

ちなみに「ゴギョウ」はハハコグサの別名である「おぎょう(御形)」の俗称です。

草餅がヨモギで作られる以前は、ハハコグサが使われ、「母子餅」と呼ばれていました。

3月3日の節句に母と子の人形を飾り、母子餅が供えられるようになったことから、「御形」と呼ばれるようになったとされています。

参考:語源由来辞典

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