あなたは「逆」の部分をなんと読む?!「莫逆」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「莫逆」です。
「莫逆」の読み方は?
日常生活に馴染みのある言葉ではないかもしれませんが、莫逆は読み方の響きとは裏腹に“非常に親しい間柄(出典元:小学館 デジタル大辞泉)”を表します。
莫逆は、中国の思想家で中国三大宗教の一つ「道教」の始祖の一人とされる荘子の著書『荘子』の「大宗師篇」に載っている話からきた言葉で、「心に逆らうこと莫(な)し」の意があります。「莫逆の友」ということわざ(故事成語)の形で表されることも少なくありません。莫逆の友は“気心がよく通じ合っている友。親友。(出典元:小学館 デジタル大辞泉)”の意味です。
まずは正解を見てみましょう。
正解は…
「ばくぎゃく」です。
近年では「ばくぎゃく」が読み方として定着していますが、元々は「ばくげき」と読まれていました。どちらで読んでも正解ですが、辞書ごとにその注釈は異なります。
例えば、『デジタル大辞泉』や『精選版 日本国語大辞典』では「ばくげき」と記載されていますが、日本語倶楽部編『読めないと恥ずかしい漢字1500』(2006年、河出書房新社)には
「ばくげき」は昔の読み方
引用元:日本語倶楽部編『読めないと恥ずかしい漢字1500』(2006年、河出書房新社)
とあり、日本漢字能力検定が運営する『漢字ペディア』には「莫逆(ばくぎゃく)」に
「バクゲキ」の慣用読み。
引用元:バクギャク|言葉|漢字ペディア
と記載されていました。
慣用読みとは、本来とは異なる読み方が、一般に広く普及し、定着した読み方を指します。慣用読みが定着しつつあるものには、「重複」や「肉汁」などが挙げられます。
<重複>
- 本来は「ちょうふく」
- 慣用読みは「じゅうふく」
<肉汁>
- 本来は「にくじゅう」
- 慣用読みは「にくじる」
現代で「莫逆(ばくぎゃく)」が一般的な読み方になっているように、重複や肉汁といった漢字の読みも時代とともに逆転していくのかもしれません。
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