うつで、手持ちの服をほぼすべて手放しました。今は本当に気に入った服だけを着ています【安奈淳のファッション】01
元宝塚歌劇団星組・花組トップスターの安奈淳さん。『ベルサイユのばら』のオスカル役を演じ、第一期ベルばらブームを築きました。
しかし、50代からは一転、何度も死にかけたという長い闘病生活に。その後歌の世界に奇跡の復帰を遂げ、74歳の現在も精力的に行うコンサート活動を続けています。
そんな安奈さんのファッションは「本当に気に入った服だけをセンスよく」着回すコーデ。
書籍『70過ぎたら生き方もファッションもシンプルなほど輝けると知った』から抜粋してご紹介します。
*シリーズ一覧はこちらから
着ていて気持ちのいい服を着たい
1年ほど前、遅まきながらSNSデビューを果たしました。 使っているのはインスタグラム。「若者」である50代のマネージャーに教わりながら、 やっとこさっとこ写真をあげてい ます。思いがけず多くのコメントをいただけて、 驚きつつもニンマリしてしまう日々が始まりました。しばらくすると、さらに意外なことが起こりました。 「安奈さんのファッション を見るのが楽しみです」というコメントが増えてきたのです。 ファッション?
正直、意外でした。 自分のことをおしゃれだと思ったことは一度もないからです。 そもそも、おしゃれってなんでしょう。 私の洋服へのこだわりはただひとつ、自分が着ていて気持ちがいいこと、 これだけなのです。 肌ざわりなどもそうですが、自分らしくない服を着ると どうにも落ち着きません。いくら似合うと言われても、 派手な柄物やパステルカラーを着るなんて考えられない。 落ち着きません。 これは若い頃からの私のこだわりなのです。
クローゼットを開けると、中にあるのは白、黒、紺。 あとはベージュと茶が少し。ほぼベ シックカラーで、「さし色」もほとんど使いません。 流行など無関係に、好きな服は何年 でも着続けます。それが私流のおしゃれ、なのかもしれません。
黒パンツ
手持ちの洋服の中でもっとも数が多いのは黒パンツ。 といっても春から秋に着ているのはこの3本。 形の違いで使い分けています。

・センタープレスの アンクルパンツ
ハリのある素材のくるぶし 丈パンツ。 ノンブランドだ けれど、きれいめにもマニ ッシュにも決められる。 白 いソックスとひも靴に合わせると、軽快な印象に。

・ゴムウエストの ストレートパンツ
シワにならない素材でゴムウエスト。 しかもオーソド ックスなデザインなので、 どんなトップスとも好相性。 どこで買ったかも覚え ていないノンブランド。

・とろみ素材のワイドパンツ
丈が少し長めで幅広だけれど 生地がやわらかくストンと落ちるので重くならな い。 ドレッシーな着こなしでも活躍してくれる。 イッセイミヤケ。
ロングカーディガン
季節の変わり目や夏の冷房対策にも大活躍する薄手のはおりもの。 手持ちの服にさっと合わせられるよう、 基本色である白・黒・紺の3色をそろえて。

・白 コットン 100%
すそにかけてたっぷりとし たボリュームがある白のカ ーディガン。 ふんわりした 肌ざわりと、なんともいえないナチュラルな感じが好 き。 ババグーリで購入。

・リネン 100%
着回しに便利なナゴンスタ ンスの麻のカーディガン。 襟のラインがシンプルなの で、どんなインナーにも合 わせやすい。 両サイドにス リットがあり、丈はひざ下。

・ネイビー コットン 100%
ヨーガンレールで買ったイ ンド綿のロングカーディガ ン。 もともとはパンツとのセットアップだけれど、 カ ーディガンだけの出番も多いお気に入り。

『70過ぎたら生き方もファッションもシンプルなほど輝けると知った』 安奈淳・著 1,760円(10%税込)/主婦の友社
元宝塚歌劇団星組・花組トップスターの安奈淳さん。 1965年入団後、27歳で『ベルサイユのばら』オスカル役を演じ、“第一期ベルばらブーム”を築く。
1978年に宝塚退団後は、持ち前の歌唱力と演技力を活かして舞台などで活躍していたが、50代で膠原病となり生死の境をさまよう。その後、長い闘病生活を経て奇跡的に復帰。74歳の今、精力的にコンサートを開催し、チケットは即完売の人気ぶり。
最近ではインスタ(@annnajun0729)の私服ファッションが評判となり、ファッション誌にたびたび取り上げられるように。
薬の副作用によるうつで、一時期は手持ちの服をほぼすべて手放してしまった安奈さんだが、今は本当に気に入った服だけをセンスよくコーディネートして楽しんでいる。その姿が女性たちの熱い支持を得ている。 自身の体験に基づいた生き方の金言とともに、安奈さん流の着回し術や服選びのコツを紹介する、写真満載の初のヴィジュアル本。
続きを読む
スポンサーリンク









