その謎な「旅行は恋人と行くもの」的マイルールいったい何なの…捨てたらどうなのよ?

2022.09.22 LOVE

40代。未婚でもバツイチでも、「独身」を楽しみたいと思いながら恋愛でつまずいてしまう女性たちは、どこで間違えるのか。

アラフォーの女性たちが経験する「恋の迷路」をお伝えします。

▶前編記事その男性観、ちょっとズレてない…?40代マッチングアプリ女が陥る「永遠に孤独」の病に続く後編です。

【40代のダメ恋図鑑#4】後編

たかが旅行、もう40代なんだから行けばよくない?「重たい人」と言われて

それからしばらくDさんから音信はなかったが、珍しく平日の昼間にLINEが来たと思ったら

 

「前に話した体だけの関係の人ですが、別れました」

 

と書いてあり、目を見開いた。

 

急転直下だなと思いながら理由を聞くために会う約束をし、Dさんが指定した居酒屋で落ち合ったのは金曜日、まだ日が暮れきらない夕方だった。

 

「あーっ、とりあえず酒!」

 

と仕事帰りのDさんはカウンターに座るなりそう言い、乾杯もそこそこに半分を飲み干すと、大きくため息をついてこちらを見た。

 

「ねえ、もう、聞いてくださいよ。

私、重たいそうです」

 

口角を歪めながら低い声で話し始めたDさんは、先日見た姿からは想像もできないほど雰囲気がすさんでいた。

 

「え、重たい?」

 

「うん。

たかが旅行くらい、どんな関係でも行けるだろって。

いちいちこだわる私は重いからもういいって」

 

突き出しで置かれためかぶの小皿を睨みつけるDさんは、続けてジョッキのビールを飲み干し「おかわり!」と勢いよく手を上げた。

 

「こだわるのは重たいかあ……」

 

そう来たか、と思いながらチューハイに口をつけると、

 

「断られたのが気に入らないんですよ、きっと。

私ならすぐうんって言うだろうと思っていて、『彼女じゃないから行かない』とLINEで送られたのがムカついたのでしょうね」

 

「あ、そういう返事を送ったのね」

 

思わずDさんに目をやると、こちらの驚いた顔を横目で認めながら

 

「だって、その通りじゃないですか」

 

と、つぶやくように言った。

 

関係を終わらせた男性のホンネはきっとこんな感じ

「その人はさ、どんな関係かにこだわらずDさんと一緒にいたかったんじゃない?」

 

「彼女じゃないから行かない」と返された男性の気持ち、そしてそれを「重たい」とした理由は、何となくわかった。

 

「それはわかりますよ。

でも、じゃあ、どうしてもう終わろうって言うんですか。

どうして今まで通りにホテルに行くだけの関係までやめるんですか」

 

Dさんの声に滲む怒りは、「一方的に終了にされた」という悔しさが伝わった。

 

「……たぶんね、こじらせた人って感じたのかもね」

 

「私がですか!?」

 

ばっと顔を上げて叫んだDさんは、周囲の視線に気が付きまた視線を落とす。

 

「何ですか、それ。

こじらせるって、別に彼とは恋愛でも何でもないですよ」

 

どんどん歪んでいく声色を聞きながら、体だけの関係にそれなりに執着していたのだな、とふと思った。

 

彼女には「彼女」「恋人」に対するマイ定義がある。でも、理解されない

「形にとらわれる人って思われたのかもね。

彼女じゃないから行かないと言われたら、じゃあ旅行のために正式に付き合わないといけないのかって話で。

Dさんはそれを望んでるってその人は……」

 

「彼女になりたいとか、そんな雰囲気は出してないですよ。

だって考えてないもの。

ただ旅行はダメでしょって、それだけですけど」

 

こちらの言葉を遮って、Dさんは2杯目のジョッキを空けると乱暴にテーブルに置いた。

 

「うん、恋人じゃないから旅行はしないって言いたかっただけだよね。

終わらせる気なんてさらさらなくて」

 

「そうですよ。

それを勝手に重たいって決めつけられて、本当に気分が悪い」

 

両肘をついて唇を歪める様子は、怒りと悲しみでいっぱいなことがわかった。

 

「こだわらないのはそっちの勝手で、私には私の考えがあるんです」

 

そう、その姿こそ男性に「こじらせている」と思われたことに、彼女は気づいていなかった。

 

「こじらせ」と「こだわり」は違うし、たぶん男からすればウザいだけです

「……そうだね、考え方が違ったんだろうね」

 

気持ちを伝えたら、それを一方的に「重たい」と判断されたショックはよくわかる。

 

ただ、自分の考えを「彼女じゃないから行かない」という言い方で伝えたことは、受け取る男性にとって衝撃だったのではとも思う。

 

おそらくホテル帰りに居酒屋に誘うのと同じような調子で旅行も行けると思っていた男性は、彼女の「こだわり」を見た気がしたのだ。

 

うがった見方をすれば、言葉だけなら「旅行するなら彼女にして」とも取れる。

 

自分と同じく今のつながりに不満はないだろうと思っていたのに、突然出てきた「恋愛の要素」に、男性が引いてしまった可能性はあった。

 

たとえば「彼女にして」と言われたらまだ考える余地はあるが、男性にとっては「私は彼女じゃないから」と一方的に立場を示したDさんの姿は、自分を拒否されたような悲しみはなかったか。

 

その屈折が、「重たい人だから無理」という拒絶になったのかもしれない。

 

本人がこじらせてはいないと言い張っても、伝え方ひとつでそう受け取られることもあるのだ。

 

それが、「定義のない関係」の危うさだった。

 

女同士でさえ分かり合えるとは思えない…ましてや男性とは

それからも、Dさんは「勘違いしないで」「調子に乗らないで」と男性を詰り続け、運ばれてきた料理を味わうことなく腹に入れ、空のジョッキは増えるばかりだった。

 

「失礼ですよね、私の気持ちなんていっさい聞かないで重たいとか決めつけるの」

 

何度も繰り返されるその言葉は、お互いさまなのだ。

 

じゃあ、あなたは、旅行に誘った男性がどんな気持ちだったか、なぜ自分を誘ったのか、そこは確認したの?

 

これを言うと彼女の反発は容易に想像できたので控えたが、男性も自分の気持ちをDさんに「勘違いされた」と思った可能性は消えない。

 

個人的な時間を使ってももったいないと思わない、一緒に過ごすことを楽しみだと感じるから旅行なんて非日常の提案ができる。

 

そこにどんな情愛があったのかはわからないが、それでも、Dさんに大きな好意を向けていたことは、何でも打ち明ける姿からも伝わる。

 

それらをすべて否定するのが「彼女じゃないから行かない」の一言であり、自分の提案がDさんにネガティブに受け取られた、そうじゃないのに悪いほうに伝わったと思うのではないか。

 

関係を終わりにされたのは、このすれ違いを解消できると思われなかったのだと、どうしても彼女に伝えることができなかった。

 

▶【この話の前編】その男性観、ちょっとズレてない…?40代マッチングアプリ女が陥る「永遠に孤独」の病

 

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この記事を書いたのは
恋愛相談家 ひろたかおり

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