岩井志麻子 なぜ男は、若い女を求めるのか?
「男は普通の27歳と美人の33歳、どっちと付き合いたいか」なる記事が炎上したらしい。
江戸時代以前なら寿命で死んでる52歳のオバハンは、まずはピンとこなかったわ。
オバサンから見れば大して変わりない、どっちも若いわ、となるからね。
若い女の価値とは
でもまぁ、己を顧みないオッサンや、その年齢の女性達にとっては大きな差があるのもわかった。
後半とはいえ二十代と、前半とはいえ三十代だものね。
どんなに寿命が延びてもやっぱり、娘さんと呼ばれる若い女ってのは十代二十代だ。
そりゃ、若さには絶大なる価値がある。
価値があるってことは価格がつくってことよ。
なんたって若さには未来と可能性があり、やり直しやリセットが効くのだ。
期間限定だからこそ貴重であり、限定なのに無限を感じさせるから多くの人から求められる。
人は本来、平等ではない
27歳と33歳はたいして差がないと思うオバサンも、50歳の美人は並みの20歳に容姿でもモテでも完全に負けるといい切れる。
だけどこれ、人の平等さを噛みしめられもする。
本来、人って平等ではない。経歴、容姿、能力、あらゆるものに階級と優劣がある。
だけど年齢だけは皆、同じように取っていく。
そして若さで平凡な女が美人に勝てるときもあれば、勝ち続けた美人が値崩れしていく日も来る。
なぜ男は若い女を求めるのか
若い女を求めるオッサンジイサンは、女の若さを我が物にもできると錯覚する。
若い女を求める老いた男には突き詰めると死への恐怖があり、それを緩和してほしいのだ。
多くの女達は死への恐怖より、老いのそれの方が大きい。
男が若さを求めても差し出せなくなるから、見た目だけでも若く見られることに執着する。
世間の相場をみる男ではなく。
この歳のオバサンからいわせてもらえば、37歳と43歳の差の方が大きいけどね。後者は妊娠が難しくなる。
男が女に出産を求める市場においては、年々価値は確実に減っていき、閉経したら価格0になる。
だけど50過ぎた女を求める男もいるんだよ。
彼らは世間の相場の価格ではなく、この女はいくら出してでも欲しいという「つけられない値段」をつけてくれる。
もう、はっきりオバサンになったら安い古道具を買い叩こうとする男ではなく、骨董品を愛でる男に求められるようになろう。
そこで新品に見せかけることは、意味がない。