岩井志麻子 もし私が「婚活したら」を真剣に考えてみた
私はもう二度目の結婚をして十年近く経ち、今のところ離婚の予定はない。
ホリプロさんに面倒見てもらって作家とタレントやってて、ブレイクはできないがまぁどうにか食いつないでいけてる。
持病もなくツラの皮も厚く、無駄に体力と持久力はある。
「やってみたら」を考えてみる
だから婚活、就活、終活、ってのは具体的にはやってない。だけどもしもやるとしたら、と仮定で考えてみるのはありか。
なにごとも、備えあれば患いなし。
不死身っぽいと恐れられる私だって死ぬ日は絶対やってくるし、人の気持ちや取り巻く状況に環境は変わるから、二度目の離婚もあるかもだし、ホリプロさんが人情に厚くても私の失態で仕事が皆無になる日が来るかもしれないしね。
もし「婚活」をしてみたら
婚活は、今の仕事と経済状態が続くとすれば、相手に収入は求めずひたすら私好みのおもしろい言動をしてくれ、これもまた私好みの見た目の男を探すだろう。
だけど仕事も金もなかったら……後妻業じゃないけど、何が何でも何をさておいても生活の安定を保障してくれる男を選ぶかといえば、それはない。
だったら自分一人で生きていける仕事の方を探す。
生活苦より、好きでもない男と無理して一緒にいる方が嫌だ。
もし「就活」をしてみたら
その就活は、まぁ0からのスタートではない。
もしテレビや小説の仕事を今どれも失っても、それで得た名前は物好きな人達には知られているから、その人達相手の飲み屋とか開くね。
商才は無いが無茶な冒険もしないので、ほそぼそと地味にやっていけるだろう。
もし「終活」をしてみたら
そして終活だが。私の持ち物といえば一番大きいのは自宅で、あとは利益のあまり見込めない著作権か。仲良しの女性弁護士には、遺言状を作っておきますかとはいわれている。
生命保険の受取人は息子だけど、マンションと著作権は娘に譲ると明記する。
あっ、二度目の今の夫がいた。十八歳も若いから、順当に行けば私の方が先に死ぬ。
けど、夫には何か残そうとは考えない。何かやったら、それ持ってさっさと再婚すると想像しただけで、何もやるもんか!じゃなく、絶対に私の方が長生きしてやると燃える。
〇〇活で見えてくるもの
婚活と就活の想像は、けっこう穏やかで現実的で、なんか私らしいなと微苦笑してしまったのだが。
終活がなんだか生臭い。最も私の本性があらわになっているではないの。
実際にしなくても、こういう想像の○○活ってやってみると自分が見えてくるね。
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