山口百恵、神話でも菩薩でもなく、ただ「かなえたかった」こととは(後編)
百恵さんはお母さんと違う生き方をしたのか?
結婚せずに妻子ある人の子を産み、一人で育てた百恵さんのお母さんと、浮気しない夫を持ち、専業主婦となった百恵さん。二人の立場は、正反対に見えるかもしれません。しかし、形こそ違えど、ひたむきな愛し方が似ているようにも思えてきます。
「蒼い時」で、百恵さんは引退を決めた理由をこう書いています。
「私は彼のためになりたかった。外に出て行く夫にむかって、『いってらっしゃい』『おかえりなさい』と言ってあげたかった。愛する人が最も安らぎを感じる場所になりたかった」
百恵さんのお父さんは、時々家にやってきて、ふらっと帰っていく、お客さんのような人だったそうです。当然、「いってらっしゃい」と「おかえりなさい」を言う機会はなかったでしょう。
そう考えると、「いってらっしゃい」と「おかえりなさい」は家庭の象徴であり、百恵さんはお母さんがなしえなかった唯一のことを果たしたのかもしれまえん。
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文/仁科友里
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オトナサローネ編集部
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