
東大合格者の3割しか優秀といってもらえない。難しすぎる超ハイレベルな期末試験の実態
東大合格者でも頭を悩ませる東大の期末試験
東京大学では、1、2年生は教養学部、3年生以降は進学振り分けを経て、希望の学部に進学します。進学振り分けというのは、1年生と2年生の途中までの成績を元に、3年生からの希望の学部学科を決めることができる制度のこと。学部によっては、1年に1回しか試験期間がないなど特殊な場合があるようですが、たいていの1、2年生は他の大学と同じように前期と後期で1回ずつ期末試験があります。
なお、東大では前期のことをSセメスター、後期のことをAセメスターと呼びます。S:spring:春 、A:autumn:秋、Semester:学期です。
ひとつのセメスターでは授業が13回行われますが、時折6回しか行われない授業があります。この6回はタームと呼ばれ、タームの授業では、期末試験の代わりに中間試験があります。他の大学と比べて授業回数が2回少ないので、授業時間は90分ではなく105分です。
試験結果が成績に与える影響は大きいといえます。授業に全て参加し、質の高いレポートを提出しても、試験で良い点数を取らなければ「優」は取れません。
成績は、優上、優、良、可、不可の5段階で評価され、優以上の評価は試験を受けた学生の3割までしか与えられません。全員が東大合格者の授業で3割だなんて酷な気がします。
それでいて、良以下はすべて「悪い」成績とみなされ、学生の心を削っていきます。
不可の場合は再履修をすることができますが、その授業の成績に上限が設けられてしまいます。
東大の試験対策係、通称「シケ対」
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試験があまりに難しいため、そして、試験に真剣に取り組む学生が多いため、シケ対によって、試験プリントの作成や過去問の入手が行われます。シケ対は各授業ごとに学生に割り振られ、この割り振りは各クラスで行われます。シケ対がいるおかげで、授業に出ていなくとも十分な試験勉強をすることができます。
一人で試験対策することは不可能なので、クラスメイトと仲良くできないような協調性のない人間が育ちません。コミュニケーションが苦手な学生も、少しずつ相互援助の必要性を学ぶことができます。
東大の試験の過去問をまとめたサイトはインターネット上で一般公開されています。さらに、各クラスのシケ対のリーダーであるシケ長は、他クラスのシケ長とネットワークを持ち、過去問を保存しているGoogleドライブへのアクセス権限を持ちます。
また、東大の学生で運営される学生自治会が、過去問を100円で買い取っており、誰でもそれを複写することができます。
このようにして、期末試験の数ヶ月前から試験対策が行われ、期末試験に備えています。しかし、大学に入って過去問を使って勉強するとは思っていませんでした。定期試験に過去問の概念があることにも驚きました。
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はたして、「日本の大学は入学するのは難しいが卒業するのは簡単」という通説は本当なのか!?
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