ぼくのように小学校の成績が「普通」でも、将来は【東大受験】をするレベルに到達するかもしれない。そのために子どもが続けるべきこととは?
小学校では3段階でBしかなかった
ぼくは神奈川県内に住まいがあり、横浜市立倉田小学校に通っていた。3年生か4年生になってから成績はABCの3段階で評価されるようになったが、ぼくの通知表にはBしかなかった。Cもないし、Aもない。不思議だった。
算数や理科のテストなど常に100点ないし90点だった。
クラスのみんなの点数は分からないが、仮にほぼ全員が90点以上ならどうやって成績をつけているのだろうか。小学生だから課題や宿題を提出しないことはない。
客観的に判断できる方法で平常点に差がつけられないならば、あとは印象だけだ。先生の印象によって、成績が左右されてしまう。
ぼくの印象はどうだったかと言うと、決して良くはなかった。静かな児童ではなかったし、先生への敬意もなかった。要は子どもだった。
クラスには勉強ができてスポーツができて従順で愛嬌があって、さらには「成績の良い雰囲気」を纏った児童が何人かいて、彼らがAを独占していた(通知表は見せ合っていた)。
相対評価なのでクラス内のAの供給量は決まっている。テストの成績が同じならば、ぼくにはAが流れてこない。今思うと不合理だが、当時はそういうものだと諦めていた。
通知表を見て、自分は標準的な人間なのだと思っていた。どれほどクラスの秀才より知識があって、先生の話の論理的矛盾に気づいても、評価されなければ分からない。
クラスメイトの2割程度が中学受験をする中、ぼくは地元の公立中学に進んだ。
中学校では少しずつ勉強を始める
中学生になると、生徒たちは授業中に眠ることがある。ぼくは授業中に1度も眠らなかったことを誇りに思っていた。家ではテスト前しか勉強しなかったけれど、90点以上を取ることもあって成績が伸びた。中学校は5段階評価で、ずっとオール4だった。
ここでも、5を取ることはなかった。あるとき理科の期末テストで98点を取っても4だったので先生に抗議した。
「相対評価だから、5の数は決まっているんだよ」
相対評価とは、他者との比較して成績を決めるという評価方法のこと。
確かに、ぼくより理科のできるクラスメイトは100点を取っていた。しかし、ぼくは2番目だった。5がもらえるのは一人なのだろうか。クラスに30人以上いて5の割合が3.3%以下なのだろうか。
ぼくには調べる術がない。先生の言うことを鵜呑みにしていた。
こうやってぼくは中学でも勉強ができない人間として過ごし、受験勉強もしなかった。塾にも行かなかったし、塾に行くと成績が伸びるということも知らなかった。
オール4の成績で推薦入学ができると聞き、日本大学藤沢高校に入学した。
つづき▶高校から成績が伸びたさんきゅう倉田さん。その後、大学進学、国税局へ入局、そして現在は東大へ! どうして高校生から成績が伸びたのか?_こちらから読む
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