【後編】不倫を疑われて修羅場に!ただ仕事をしていただけなのに、理不尽なトラブルに巻き込まれた事務職員の悲劇
上司に理不尽な怒られ方をされて、涙目に
仕事に出勤すると、上司から秀子さんは「ちょっといいか?」と呼び出しを受けることに。そこで上司から「なんで、休日に電話なんかしたんだ! 俺が連絡していいといったのは、あくまで業務中の時間のみ。休日はプライベートな時間だし、連絡されたら困るんだよ!」と、激しく怒鳴られたそうです。
秀子さんは、そんな上司に対して「すいませんでした。でも、わからないことがあれば連絡していいって言っていたから、つい甘えてしまいました」と一言。しかし、そんな秀子さんの目を見ることもなく、上司はさらに震えた声で話を続けたそうです。
「佐々木、うちの嫁が何年も精神的な病気を抱えていて、辛い思いをしていたことは知っていたよね?嫁は子どもを出産後にノイローゼになって、何事にも悪い方向に考えてしまうようになってしまった。だからこそ、俺は少しでも彼女の不安を和らげるように、必死で寄り添ってきたんだよ。
最近は、その苦労が報われてきて、ちょっとずつ穏やかに過ごせるようになったのに……。それを、佐々木が余計な行動をしたことで、全部ぶち壊したんだよ!」
一方的に上司から怒りをぶつけられたものの、秀子さんからすれば何が何だかさっぱりわからなかったそうです。
上司からは、数年前に飲みの席で「奥さんが産後に体調を崩してしまい、大変だった」という話をやんわり聞かされたことはあったのですが、産後にノイローゼになっていたというのは初耳でした。
秀子さんはそこで、「すいませんでした。でも、奥様が産後にノイローゼになっていたというのは初耳でした。これからは、休日に連絡しないよう努めます」と伝えました。
上司は、「このままでは、妻が不倫を勘違いしたままになるので、3人で話し合いのために食事会をしたい」と言ってきたので、仕方なく3人で話し合うことに……。
上司、奥様との食事会で嫌味を言われてイライラ
結局、3人での話し合いによって、秀子さんの不倫疑惑は解消されたそうです。
3人で会うなり、上司の奥さんは「フン」という顔で恐怖を感じたそうですが、落ち着いて話をすればきちんと理解しようとしてくれる人だったとか。思っていたより「理解がある人」で、秀子さんは少しホッとしたそうです。
ただ、その食事会では奥様から「休日に、人様の夫の電話に連絡するような女は常識がないのよ」「30代半ばで、まだ独身ってあなたに問題があるんじゃないかしら?」と延々と小言と嫌みを言われて、かなりイライラが募ったそうです。
その時に上司は秀子さんのフォローを一切せず、むしろ奥さんに向かって「佐々木はわからないことがあると、自分で考えたり、調べようとせず何でも聞こうとする」、「理解力がないから、何度も説明しないといけなくて疲れる」など、秀子さんへの文句をひたすら訴えていたとのこと。
夫婦のやり取りを目の当たりにした秀子さんは、その理不尽な発言に茫然とするばかりだったそうです。
上司はいつも優しくて、秀子さんに注意したことはほとんどなかったそうです。しかし、本当は色々不満が溜まっていて、この出来事で初めてその気持ちを吐露したのでしょう。上司からの「秀子さんへの不満」も、この時初めて知ったのだとか。そんなことなら、仕事中に伝えて欲しいとすら秀子さんは感じたそうです。
そもそも上司も、奥さんも、どこか一方的に思い込みで話を進めてくるところがありました。
たとえば、上司は「秀子さんには、奥さんの状態を細かく伝えたはず(※実際には、ほとんど伝えていない)」という前提で話を進めてくるし、奥さんは休日に上司へ連絡しただけで「不倫」を疑ってきました。
秀子さんは、その時に「似た者同士が夫婦になるのでは」と、悟ったそうです。
理不尽なトラブルをきっかけに、「転職」を視野に入れるように
秀子さんは、現在まだ独身。でも、この出来事をきっかけに「自分を磨いて、素敵な人と結婚できるように頑張ろう」と考えるようになり、スキンケアなどの自分磨きに力を入れるようになったそうです。
また、今では再就職も考えて「医療事務」の通信教育もスタート。資格を取得すれば再就職して、あの上司がいる職場から早く離れることができると考えるようになったそうです。
何もしていないのに「不倫」を疑われることとなった秀子さんですが、この出来事をきっかけにスキルアップ、自分磨きをスタートしたのは素晴らしいこと。
どんな不運に見舞われても、そこで「なんで私がこんな目に遭わないといけないの!」と相手を責めることに時間を費やすのではなく、あえて「きっかけ」として前に進むことができれば、いい縁や運を引き寄せることに繋がるかもしれませんね。
【編集部より】
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