48歳、専業主婦からの起業を夢見ただけなのに。危ない罠にハマりかけた女性の恐怖体験
SNSで見た「主婦でも月収50万円稼げる」という話に魅せられて
大阪府在住の小百合さん(仮名・48歳/主婦)は、大手企業に勤務する夫(50歳)、長男(15歳)の3人家族。小百合さんは子どもの手がかからなくなったことから、外で働くことを考えるようになりました。
しかし、実際に中途採用の求人を見ても「経験者優遇」「資格保有者」「大卒」など、条件を求めるものが多く、いい募集を見ても応募すらできない状況が続きました。なんでも、小百合さんの時代は「女性は短大を出て、すぐに働く」という風潮が強かったため、大学に進学しようという考えを進路選択の際には持っていなかったそうです。
小百合さんは中途採用の求人を見る度に、「こんなことなら、大学に出ておくべきだった」と後悔したとのこと。
ある日、いつものように何気なくインスタグラムを見ていると、小百合さんの目に「主婦でも月収50万円稼げる」という謳い文句が書かれた女性起業に関するスクールの広告が目に飛び込んできました。
女性起業のスクールの内容は、特別なスキルとして「何か」を教えている様子もなく、「どんな女性でも、夢を叶えられる」といった内容だったそう。学歴、資格などを持ち合わせていなかった小百合さんにとって、「これなら、私でもできるかも?」と思ったそう。
まさか、このスクール広告がのちのち「恐怖体験」に繋がるとは……。
インスタ広告を見て、すぐにスクールの無料体験を申し込むことに
小百合さんは、インスタの広告を見るなり、すぐさまスクールの無料体験を申し込むことにしました。スクールは、綺麗なビルの一室にあったそうです。スクールがある場所に行くと、巻き髪の綺麗な恰好をした女性が「お待ちしていました」と声をかけてくれたそう。女性は、どうやらスクールの受付を担当している方のようでした。
女性は小百合さんに向かって、「これから、講師の木村がセミナーを開きます。空いている席に座って、少しお待ちください」と言ってニコッと微笑みかけたそう。しかし、その女性の口元は笑っているのに、なぜか目が死んでいて覇気を感じられなかったことに対し、小百合さんはどこか気持ち悪さを感じたと語ります。
席に座ると、周囲にはノートを片手にじっと講師が来るのを待つ女性、後部席で仲良し女性同士でゲラゲラと笑いあっている女性など、まさに玉石混合。小百合さんが感じた様子だと、前に座る女性ほど熱心で、後部に座る女性はあまりやる気が無さそうに感じられたそうです。
しばらくすると、背筋をピンと伸ばしたサラサラヘアの女性が登場。やがて、その女性が「こんにちは。私は、〇〇スクール(※起業スクールの名前)の講師である木村です」と名乗り始めました。
すると、後部座席でわちゃわちゃしていた女性達が「キャー! 先生!」「先生素敵!」と急に甲高い声をあげて激しく拍手を始めたのです。この瞬間に、小百合さんは「もしかしたら、彼女達はこのスクールのサクラなのかも……」と察したとのこと。
怪しげなセミナーに「疑問」を感じるように
木村先生は、セミナーが始まるなり「夢を叶えるには、女性が自分らしさを失わないことが大切です。みなさんは、自分らしさを大事にできていますか?」「やりたいことを具現化するには、行動力が大事です」といった話を、延々としはじめたそうです。
前の方に座る女性達が、木村先生の話を一字一句聞き逃さないようにメモしている姿を見て、小百合さんも思わず「私も、メモした方がいいのだろうか。でも、当たり前のような話を延々としている気もするし……」と戸惑うように。
やがて、周りの空気に飲まれてしまった小百合さんは、木村先生の話をメモし始めたそうです。しかし、先生の話をメモした上で読み返しても「大したことを話していない気がするし、本当にここにきて起業できるのだろうか?」と疑問を感じるようになったとか。
しばらくすると、木村先生は妙な話を進めるようになります。
木村先生は、神妙な顔つきで「みなさん、宇宙の力を信じていますか?宇宙には秘められた力があり、それは私たちでは抗えないものです。つまり、宇宙にはそれくらい強いパワーを秘めているのです……」と、急に宇宙について語り始めたとか。
それまで自己啓発的な話が多かったのに、急に「宇宙」の話が出てきたため、小百合さんは「もしかしたら、怪しいスクールなのかも」と感じるようになったとか。
木村先生の胡散臭さは、これだけにとどまりませんでした。
やがて木村先生は、宇宙の話どころか「お金」についても、変な話を始めたのです。
木村先生は、鋭い目つきで「今みなさんが使っている貨幣は国内でしか使えませんが、お金によっては世界のみならず『宇宙』でも使える種類もある」と、聞いたこともない妙なお金の話を熱く語りま続けます。
流石にここまで話を聞いて、小百合さんは「これは、もしかしたら投資詐欺的なものかもしれない」と感じたそうです。
ここにいると、もしかしたらやばい話に巻き込まれるのかもしれない……。そう思った小百合さんは、「すいません、トイレに行ってもいいですか?」と声をかけて、席を立とうとしました。すると、後部に座っていた女性2人が「先生、私もトイレに行ってもいいですか?」と、なんと小百合さんの後をついてきたのです……。
つづき▶【後編】では、怪しいセミナーから逃げ出そうとした小百合さんに起きたトイレでのまさかの出来事について語っていただきました。__▶ ▶ ▶ ▶ ▶
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