「産後クライシス」に悩むアラフォー女性。夫の愛情を感じられなくなり、二人目妊娠したくてもできない焦燥

合コンで出会い、男性からの熱烈なアプローチから交際、結婚へ

神奈川県在住の美咲さん（仮名・37歳/会社員）は、夫（38歳）、息子（5歳）の3人家族です。美咲さんは、28歳のころに合コンで、今の夫と出会いました。当時、夫から一目惚れされて、毎日のように「会いたい」といったラブコール的なメッセージを受け取っていたのだそう。

夫は俳優の玉木宏さんに似た、すっきり顔のイケメンでした。当然、合コンでも人気が高かったので、その彼からアプローチを受けた美咲さんも誇らしい気持ちに。合コンに参加したほかの女性たちからかなり羨ましがられました。

交際がスタートした頃、すでに美咲さんの年齢は28歳だったことから、彼との結婚を意識するように。しかし、夫はまだまだ遊びたい盛りなのか、美咲さんが「2人は子どもが欲しいから、30歳になる前には結婚したい」と話をしても、「わかった。また考えるね」と濁されることも少なくありませんでした。

しかし、美咲さんは「この縁を逃したら、これ以上イケメンの人とは出会えないだろう」と考えていたため、無理やり自分の両親にあわせて、結婚話を促してもらうよう、親に示唆していたそうです。夫はそれで覚悟を決めたのか、それとも「逃げられない」と思ったのかは定かではありませんが、その数日後に美咲さんへプロポーズ。

結婚したばかりの頃は、毎日「行ってきます」「ただいま」で、お互いにキスしあっていたとか。結婚当時はラブラブで、毎日楽しい時間を過ごしていたと、美咲さんは語ります。この時は「そんな幸せな時間が、永遠に続く」と、信じて疑わなかったそうです。

妊活したいのに、非協力的な夫にイライラ

shutterstock.com

「子どもが2人欲しい」と願っていた美咲さん。美咲さんは、29歳で結婚してから早急に「妊活をしたい」と夫へ訴えたそうです。しかし夫は、「子どもは、自然な流れで出来るものじゃないの？ まだ、俺たち若いから大丈夫だよ」としか言わず、妊活には協力的ではありませんでした。

しかし、美咲さんは友人から「クリニックへ行って、お互いに検査した方がいいよ。もし、どちらかに『子どもができない』原因があった場合、妊活を頑張っても子どもが授からないケースもあるから……」と言われていたので、できれば早いうちから夫と二人三脚で妊活に挑みたいと思っていたとのこと。

残念ながら、美咲さんがどんなに説得しても、夫は妊活に協力しようとはしなかったようです。そのころ、FacebookやInstagramなどで友人の「子どもができました」「二人目が生まれました」という投稿を見るたびに、美咲さんは悶々とした気持ちなったのだそう……。

「妊活したいのに、夫が協力してくれない」

その後、結婚してから2年が経過した31歳の頃、ようやく妊娠。妊娠がわかったときは、とても嬉しくて毎日が幸せだったと美咲さんは語ります。ただ、妊娠してから2ヶ月ほどはつわりが酷く、ご飯も喉を通らなかったそうです。

つわりの時は、「味噌汁」や「ご飯」のニオイを嗅ぐだけでも吐いてしまう状態になったのだとか。そこで、夫に「もうご飯は作れない」と美咲さんが伝えると、夫から「実家に戻って、親に面倒を見てもらった方がいいかも。正直、俺も仕事があるから……」との返答が。

妊娠後も、つれない夫の態度に不安を感じるように

正直、美咲さんは夫から「ごめんね。大変な思いをさせて。俺のことは気にしなくていいし、ご飯も外で食べるから、実家でゆっくり休んで」といった、優しい言葉をかけて欲しかったそうです。しかし残念ながら、夫は面倒くさそうな表情で美咲さんを家から追い出し、実家に帰らせたのです。

この時ばかりは、美咲さんもかなりショックを覚えたとのこと。

その後、美咲さんは実家に帰省して、つわりが落ち着くまで親に面倒を見てもらうこととなりました。実家に戻ったばかりの頃は、夫のことが心配でたびにメールを送っていました。しかし、夫の返事は遅く、酷いときは2～3日後になることも少なくなかったそうです。妊娠による体調の変化やつわり等で不安や辛さを感じていたのに、夫からの連絡が遅いことから、美咲さんの不安はますます募るように……。

その後、つわりが落ち着いて家に戻った美咲さん。家に戻ってからも、夫は家に寄りつこうとせず、どうやら外に飲み歩いている様子でした。不安を抱えた状態のまま、美咲さんは32歳で長男を出産したそうです。

しかし、美咲さんにとっての「本当の地獄」はここからだったそうです……。

▶つづきの【後編】では、産後の美咲さん夫婦がどうなったかについてお伝えします。果たして、夫婦仲は修復されて美咲さんの心は晴れるのでしょうか？ ＿＿▶▶▶▶▶