復讐のために子どもに「ママに会いたくない」と言わせる夫。息子には母を傷つける自責の念もあるだろうに
子どもは「復讐のための道具」に使われて「言わされている」。いつか自分を責めてしまうだろう
綾さんの元夫のように、実の母親から幼い子どもを引き離し、自分で囲い込もうとする父親がいる。母親にも子どもにとっても、残酷な行為だ。そこに愛はない。あるのは執着、あるいは復讐だ。
「親権を譲ってもいいと告げられて元夫は、そうまでして私が別れたがっていることにひどく傷ついたのだと思います。プライドの高い人なので、余計に」
いま元夫は、次男と二人で暮らしている。綾さんが「会いたい」と言っても「子どもがいやがっているから」と頑なだ。
「子どもに「ママには会いたくない」と言われたときは、本当にショックで、生まれて初めて死のうかと思いました。自分でもこれはまずいなと思い、『いのちの電話』に相談しようと思いましたが、いざ電話をかけようとしたら、いろんな窓口があってどこにかけたらいいかわかりません。母や友だちに話を聞いてもらい、なんとか気持ちを立て直しました」
綾さんは、次男が「ママに会いたくない」と口にするに至った背景に思いを馳せてみた。親の諍いの板ばさみになり、辛かっただろう。どちらかを切り捨てるしか、自分を守れなかったのだろう。
仕方がないことだった。次男の気持ちに寄り添おうと思うけれども、正直、子どもに裏切られたという思いは消えないでいる。
「『あなたの言葉がどれだけ私を傷つけたかわかってる?』『どれだけ地獄に突き落としたかわかってる?』 次男に向かってつい、そう言いたくなってしまう私がいるんです」と、綾さん。
痛いほどわかる。親だからといって、いきなり聖人になれるわけではない。だからこそ綾さんは、できるだけ明るく、しあわせに生きていくつもりだ。仕事に励もう。趣味もおしゃれも楽しもう。いつか次男に会えたとき、満面の笑みで「大好きだよ」「愛しているよ」と伝えられるように。
「次男も潜在意識では、母親を傷つけたことで自分を責めていると思うんです。かわいそうでなりません」
前編記事>>>『6歳の次男はある日突然「ママに会いたくない」と口にした。それから10か月、会えていない』
■編集部より
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