30歳で初体験後、男性とは「割り切った関係」のみ。彼氏なしでも満足してたのに、結婚したくなったキッカケとは
運命の相手にこだわり30歳まで男性経験なし
――ひろかさんは現在42歳、年下の旦那様は現在37歳だと伺いました。
はい、夫に出会ったのが2年前の40歳、彼は5歳下なので、当時35歳でした。
――旦那様に出会うまでのひろかさんは、男性に関係でかなり奔放にされてきたそうですね。
そうですね(笑)。その前に、30歳になるまで私、男性経験がなかったんです。夢見がちなこじらせ女子だったので。「私に合う人はこの世界のどこかに必ずいる。その運命の人に出会うまでは恋愛はしない」という考えで生きてきました。
そんな考えだったので、妥協して誰かと付き合うとかそういう考えは一切なく、気づくと男性経験がないまま20代が終わっていました。
――運命の出会いを待つピュアなひろかさんだったのですが、30歳を過ぎて激変するんですよね?
きっかけは海外ドラマの「セックス・アンド・ザ・シティ」です。登場人物のなかで特に私が惹かれたのは、自分に自信があって性に奔放なサマンサ。サマンサに影響されて「私もサマンサのような生き方がしたい」と思い、そのためにはまず経験をしなければ、という発想になったんです。
30歳で初経験!かっこいい女性に憧れて割り切った関係を続ける日々
――男に依存せず、若い男性と割り切った関係を続けるサマンサは、たしかにカッコよかったです。
ですよね! そう思った私は即行動です。まずナンパしてきた人と初体験を済ませました。本当に街で出会った知らない人です。
初経験をした感想は、そうですね…。「やっと捨てられた」ですかね。当時の私は、30歳を過ぎて経験がないということがすごく恥ずかしいことだと思っていました。そのせいでずっと自分に自信が持てなかったし。経験したことで身軽になれた感じでした。後悔はまったくありませんでしたね。
――30代40代で未経験の女性は一定数いて、最近ではテレビで特集が組まれたり、けして恥ずかしいことではない、という共通認識も広まってきましたよね。
そうですよね。でも当時は今みたいにSNSも発達していなかったし、自分のような人が他にいるとは思っていませんでした。それよりも、雑誌の「素敵な彼氏がいるキラキラ女子」の特集だったり、そういう現実ばかりが目に入ってきて。
――経験を済ませたあとは、どのように過ごされていましたか?
しばらくはいろいろな男の人と遊んで、楽しくやっていければいいや、と思っていました。実際仕事もバリバリして、遊び相手も常に切らさない、という生活を謳歌していました。
――理想の生活を送っているとはいえ、もう30代。「本命の彼氏がほしいな」という気持ちにはなりませんでしたか?
もしかすると心の奥底ではあったかもしれません。でも「素敵な彼氏が欲しい」とか「結婚したい」みたいなことを声高に言うのは、男性に依存しているような感じがして、その当時はすごく嫌悪感があったんです。男性に依存しない自立した女性でいたかったので。
あと、結婚に対してもネガティブな印象がありました。というのも、私の両親が不仲で、最終的に離婚しているので。結婚したからって幸せになれるわけないし、と冷めた目で見ている部分もありました。
――仕事を頑張って、たまに男性とデートして、という生活を続けていたひろかさんですが、ある時遊び相手のことを好きになってしまったそうですね。
34歳の時に、好みのタイプの男性と出会ってしまって、すごく好きになってしまったんです。でも、その彼とも性的な関係だけでつながっていたので、いざ好きになってしまってもどうすればいいのかわかりませんでした。彼の素性も最後までわからないままだったし。
それでも私は「好きだから付き合ってほしい」という気持ちは彼に伝えました。彼も口では「付き合うよ」みたいに言ってくれるんですけど、なかなか煮え切らなくて。土日はあまり会えない、夜の電話はほとんど出てくれない。そんな感じだったので、今思えばおそらく家庭があったんだと思います。
2〜3年片思いしたまま、結局彼とは終わりました。
傷心をきっかけに婚活に本腰を入れる
――その恋が終わったあとも、相変わらず複数の男性とライトに遊ぶという生活を続けていたんですか?
いえ、それで心を入れ替えて婚活を始めました。マッチングアプリ、合コン、お見合いパーティなど、さまざまなことに手を出して、行動しました。
でもなかなかうまくいきませんでした。というのも、当時の私のタイプが「ギラギラした自信に満ち溢れた男性」(笑)。仕事もできて自分に自信があって、という人が好きで。でもそういう人は遊び人が多いんです。裏では本命彼女がいたり、家庭があったり。
なのでマッチングアプリでタイプの男性に出会っても、2〜3回会って終わり、ということが何度か続きました。
これではダメだと、自分のタイプではない男性とも会ってみましたが、やっぱり物足りなさを感じてしまってうまくいきませんでした。
――そうやって結婚に向けてもがいているうちにコロナ禍に入り、出会いの機会そのものがなくなってきます。
そうですね。婚活もうまくいかないし、コロナ禍になるし、私も疲れてしまって、「もういいや」「どうせ私に合う人なんていない」と思うようになりました。それが38、39歳の頃ですね。
そうして、「一生一人で生きていくんだ」という現実が間近に迫った時、途端にこれまでに感じたことのない寂しさが押し寄せてきました。
――孤独を実感した瞬間だったんですね。
はい。その瞬間は今でも覚えています。ある日朝起きたら、一人暮らしの部屋がガラーンとしていることがすごく怖く感じて。その時に「私は自分が思っているほど強い人間じゃないんだ。本当は誰かに寄り添ってほしいタイプなんだ」ということを強く実感したんですよね。
信頼していた男性から誘われたことにショックを受ける
――そんな落ち込み気味のひろかさんにさらなるショックな出来事がおこります。
はい。40歳になった頃です。前職の会社の上司で、すごく仕事ができて尊敬していた男性がいました。彼は定年近い年齢で、私が退職してからも相談に乗ってもらったり交流を続けていたんです。
そんな元上司と久しぶりに会った時に、彼が私を誘ってきたんです。それが、私にとってはすごくショックで。あの知的であのインテリで本当に尊敬していた上司が、そんな振る舞いをするなんて、これまでの関係性が一気に崩れて裏切られた気分になりました。
ショックだった理由としては、「私がシングルだから、軽そうに見られた」ということです。言い換えると「寂しそうだからヤレそう」と思われたんですよね。40歳で独身の女性って、見る人から見るとそんな感じなんだ、と。もちろん男性全員ではないでしょうが。私自身はとてもみじめな思いをしました。
それでもう完全にスイッチが入って「何がなんでも結婚してやる!」と思うようになりました。
――奮起したひろかさんは、初めて占いにも頼ったと。
藁をもすがる思いで、初めて電話占いを受けてみたんです。そこで占い師さんに「運命を変えたいのなら、普段の自分なら絶対やらないことを経験してみるといい」と言われました。普段ギャンブルをしないならパチンコや競馬をしてみるとか、普段自分のしないことをすることで運気が変わるかもしれない、と言われました。
あと、これはもはや占いではなく人生相談のようになっているのですが(笑)、その占い師さんに「あなた、もう40歳なんだから、いつまでも幸せにしてもらうとかそんな考えでいては駄目だよ」とも言われました。「相手に大事にしてもらおうとか、そういうのではなく、私が相手を幸せにするくらいの度量を持ちなさい」と。
――たしかに、もはや占いではないですね(笑)
ですよね。ただ私はその言葉にハッとさせられました。婚活をしていくうちに、いつの間にか与えてもらうことばかりにフォーカスしていたし、かつての自分が嫌悪していたはずの「好きな人に幸せにしてもらいたい」という他力本願な自分になっていたんですよね。
そうやって占い師さんにアドバイスをもらった翌月のお見合いパーティで、10歳年上の方とカップリングしたんです。ぶっちゃけすごくタイプだったわけではないのですが、相手は結婚を前提に交際したいと言ってくれているし、私も「こういう人と結婚したら幸せになれるんだろうな」と思って、お付き合いを前向きに考えるようになりました。
――でもその人は現在の旦那様ではないですよね?
はい。交際を申し込まれてからすぐに、その男性の仕事がすごく忙しくなってしまって。平日はもちろん、土日に会うこともままならなくなりました。既婚者を好きになってしまったトラウマのある私としては、それが不信感に繋がってしまったんです。
こんなに会えないなんて何か隠し事があるのでは、と思ってしまって、最後の一歩が踏み出せないでいました。
つづき【後編】▶『初めて「大切にされている」と感じた40代。5歳下の彼とスピード結婚。今の幸せがつかめたのは「初対面で○○しなかった」から』▶︎▶︎▶お見合いパーティで出会った年上の男性への不信感が募る中、ついに運命の男性との出会いを果たします。初対面で彼の家に行くことになった、その驚くべき理由とは…。__▶▶▶▶▶
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