「セックスで相手を満足させられないかも」薬に頼っても、根本的な解決にはならなかった。ED男性の苦悩
緊張やプレッシャーが勃起に与える影響
セックスにおいて多くの男性が感じるのが「パートナーを満足させなければならない」「期待に応えなければならない」というプレッシャーです。これが勃起力に影響を与えています。過去にセックスで失敗した経験がある場合、その記憶がトラウマとなり、さらに緊張を増幅させることもあるのです。これらの心理的要因が重なることで、セックスで勃たなくなることがあるのです。
「実は、ED治療薬も試してみました。使ってみると確かに一時的には効果がありました。でも、それに頼りすぎるのも嫌なんです。薬を使わないと勃たない自分を情けなく感じるし、薬を飲むことでさらにプレッシャーを感じることもありました。」
ヒロユキさんは、薬の効果に頼ることのメリットとデメリットを次のように説明します。
「薬を使うことで、セックスの際に勃つことができたときは、確かに自信がつきました。でも、それが一時的なものであることを感じていました。薬が効いている間はいいけど、効き目が切れるとまた元の状態に戻ってしまうんです。そのギャップが余計に自分を追い詰めることもありました」
さらに、ヒロユキさんはこう続けました。
「最終的には、根本的な精神問題を解決しない限り、薬だけでは解決できないと感じました。やはり、僕自身の心理的なプレッシャーを克服することが重要だと思います。でもその方法が分かりません」
健康状態や生活習慣も男性器に大きな影響を与えます。不健康な食生活や過度なアルコール摂取、運動不足や肥満も勃起力に悪影響を与える要因です。さらに慢性的な睡眠不足やストレスもホルモンバランスを崩し、影響を及ぼします。
コンドームEDという現象がある
「これは言いづらいんですが、コンドームをつけると勃ちにくいんですよね。とはいえ当然、付けるべきものなので、今はコンドームを装着したままオナニーをして練習することがあります。健康状態自体は良好で、健康診断でも問題はないので、やはりメンタルが原因だと思っています」
実はコンドームEDとも呼ばれるこれらの現象は珍しいことではありません。しかし男性にとって、コンドーム装着時はパートナーとこれから盛り上がる瞬間でもあり、自信をなくしてしまうケースが度々起こるのです。
「僕のこうした悩みを受け止めてくれる方がいればいいのですが、なかなか話しづらいテーマなので、誰にも相談できずに一人で悩んでいました。普通、こういう話はパートナーになる前にできないですよね。でも、最近はXで同じような悩みを持つ人たちと匿名で交流するようになり、少しずつ気持ちは楽になっています」
現在のヒロユキさんのように、パートナーがいない状態でセックスに自信が持てない場合、何らかの心理的なサポートが必要かもしれません。特に最近は日本の少子化問題について、経済格差などと絡めて報じられることがあります。もちろんそれも事実でしょうが、実は人知れずEDに悩み、それが原因でパートナーを求めること自体を避けてしまう男性も一定数存在します。
私たちが理解しなければならないのは、EDやセックスレスは単なる個人の問題ではなく、社会全体に影響を及ぼす深刻な課題であるということです。ヒロユキさんのような男性が、安心して悩みを共有し、解決に向けたサポートを受けられる社会環境を整えることが必要かもしれません。
ヒロユキさんの最後の言葉が印象的でした。
「誰にも相談できずに一人で悩んでいましたが、SNSのかげで徐々に気持ちが楽になりました。これからも自分自身と向き合い、少しずつ前に進んでいきたいと思います。大切なことは、悩みを一人で抱え込まず、誰かと共有することだと実感しています。なんとかしたいですね」
この問題の根深さは見た目では分かりにくく、特に異性と悩みを共有しにくいことにあります。ひょっとしたら、普段の生活で接する相手もヒロユキさんと同じような悩みを抱えているかもしれません。
今回は独身男性のセックスでは勃たない悩みについて、お話を聞かせて頂きました。
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