DV夫と離婚したら、娘は私立から公立に転校。八方塞がりの50歳妻がとった現実逃避とは
夫のDVが「洒落にならないレベル」に
大学生の息子と高校生の娘を持つ美幸さんが、不倫相手の牧夫さん(仮名:55歳)と出会ったのは、女子校時代の同級生に誘われて参加した「既婚者限定の交流サークル」とのこと。
「出身校であるその女子校は、当時はお嬢様学校と言われていたミッションスクールで、私は小学校から高校まで通った内部生です。当時は偏差値も高かったんですが、厳しい校則をリニューアルしなかったせいか、今は下がりまくっています。最近、中堅共学大学の推薦枠を確保して少し盛り返したと聞きましたが、時代の波に乗れていない感はあります。それでも卒業生の結束は固くて、今でも半年に1回はランチ会を開催しています」
同女子校から推薦で4年制女子大学に進み、新卒で大手繊維メーカーに就職したという美幸さん。27歳の頃、同じ会社で3歳年上の正太郎さん(仮名)と親しくなり、29歳で結婚します。
「当時はまだ、『30歳までに結婚しないと行き遅れる』という風潮が、うっすら残る世相でした。
夫の正太郎はスタイルが良くて博識。少し地味ですが、メガネの似合うきれいな顔立ちをしています。交際中も、間違いを指摘されると不機嫌になるようなプライドの高さが見え隠れしていましたが、私は元彼2人で男性経験が少なく、交際期間も短かったので、『大人の男性ってそういうものかな』と深く考えることはしませんでした」
美幸さんは31歳で長男、34歳で長女を出産し、子育てに専念するために産休後に退社。下の子が小学校に入ったタイミングで、損保会社で事務の仕事を始めます。
「契約社員として入社したのですが、人手不足もあって半年後には正社員になれました。繁忙期は少し残業がありますが、基本的には定時で帰れる仕事で、職場環境に不満はありません。私は事務のような細かい仕事が苦にならないタイプなので、楽しんでいます。
傍目には何不自由ない環境に見られがちですが、実は子供が生まれた頃から夫の癇癪や暴力が『洒落にならないレベル』になってきたんです」
>>>「洒落にならないレベル」の癇癪や暴力の実態とは……